演題

DB-17-2

局麻下手術

[演者] 新宮 優二:1
[著者] 坂本 英至:1, 小松 俊一郎:1, 法水 信治:1, 赤羽 和久:1, 稲葉 一樹:1, 田口 泰郎:1, 伊佐治 孝洋:1, 牧野 安良能:1, 三浦 泰智:1, 山東 雅紀:1, 大原 規彰:1, 原 由美子:1
1:名古屋第二赤十字病院一般消化器外科

はじめに当院の鼠径ヘルニア治療は、簡便性・普遍性・安全性を重視し局所麻酔下メッシュプラグ法を第一選択としている。そして、一般外科疾患に対する手術をこなすなかで、年間約220例のヘルニア根治手術が行われ、それらは主に後期研修医が執刀している。今回、当院における局麻下メッシュプラグ法の手術手技・合併症発生率・再発率・慢性疼痛発生率を供覧し、その妥当性を述べる。手 術使用する人工素材は、独自のRCTで各素材の有用性を検証しながら改変し、現在は、lightweight meshであるULRAPRO plug を主に使用している(以下UPP法)。手技では、局所麻酔下(膨潤麻酔下)に、腸骨鼠径神経・腸骨下腹神経・陰部大腿神経の可及的温存を行い、Plug留置の際には腹膜前腔の充分な剥離とAnchorの確実な展開とRimの必要最小限の固定、Onlay patch留置では恥骨結節前面でのオーバーラップと外側への展開を心掛けている。方 法2009年3月から2014年4月まで局所麻酔下UPP法を施行した659例を対象に、術後経過と再発率を検討した。慢性疼痛については、2009年6月から2010年12月の間、初発片側鼠径ヘルニアに対し局所麻酔下UPP法を行い、術後1年間prospectiveにデータを収集した97例を対象とし、痛み・しびれ・違和感の項目を集計した。結 果術後合併症は、出血・血腫形成が12例(1.8%)、創感染が2例(0.3%)だった。再発は3例(0.5%)に認められた。それらは、他術式の報告例と比較して遜色なかった。術後3か月後の痛み・しびれ・違和感はそれぞれ29.9%、7.2%、23.7%にみられ、以後漸減した。それらのうち、鎮痛剤内服投与を要したものが1例(1.0%)認められた。結 語鼠径ヘルニアに対する局所麻酔下UPP法は、数をこなすことが要求される状況でも、その質を損なわず、若手外科医の修練として活用できる術式であり、安全性・簡便性に優れている。慢性疼痛に関しては重篤なものは認められなかったが、今後更なるデータの集積とともに、その実態と治療・予防について検討が必要である。
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