演題

第2部 「日本外科学会臨床研究助成」および「若手外科医のための臨床研究助成」授賞式: 新型CTCチップを用いた神経芽腫の循環腫瘍細胞検出キットの開発

[演者] 横堀 武彦:1
[著者] 大竹 紗弥香:1, 鈴木 信:1, 浅尾 高行:2, 桑野 博行:1
1:群馬大学病態総合外科, 2:群馬大学がん治療臨床開発学

神経芽腫は白血病や脳腫瘍に次いで多い小児がんである。1歳以下に発症することが多いカテコラミンン産生腫瘍であり、診断時にすでに遠隔転移を有する症例が過半数を占めている。一方で、経過観察中に腫瘍が自然退縮する症例が少なからず存在し、その分子生物学的特性を診断した上で治療に当たる必要がある。具体的にはMYCN遺伝子の増幅がない症例、DNA index (腫瘍細胞内の染色体数)の増加している症例は自然退縮する傾向にある。しかし、その診断には侵襲的な生検、切除手術が必要であり、現在体液検体を用いて非侵襲的にMYCN遺伝子やDNA indexなどの分子生物学的特性を診断する試みがなされているが、従来の侵襲的な手法の代替診断法となりうるのか未だに一定に見解は得られていない。そこで、本研究では体液中を流れる循環癌細胞(Circulating tumor cell; CTC)を採取することが可能なCTCチップに注目した。このチップを用いることで血液検体中から腫瘍細胞そのものを採取することが可能となり、小児神経芽細胞腫の確定診断、治療法選択を低侵襲かつ迅速に行うことが可能と考えている。本研究で使用するプラスチック製CTCチップは捕捉抗体の固定化が容易である点が最大の特徴であり、この新型CTCチップに以下に示す神経芽腫捕捉抗体を固定化し神経芽腫細胞株(NB16, NB69)の捕捉率を測定する。この検討で神経芽腫細胞株に対する捕捉率が特に高い捕捉抗体を明らかにすることで、その抗体を固定化した神経芽腫CTC検索チップを作成し、臨床検体を用いた研究に使用する予定である。検討予定の捕捉抗体:上皮細胞マーカーEpCAM抗体、表面マーカーCD44抗体, CD133抗体、細胞表面受容体EGFR抗体, ERBB2抗体, ERBB3抗体、固形組織マーカーPLS3抗体など。
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