演題

PD-24-1

臨床IIIA期N2非小細胞肺癌に対する外科治療の現状

[演者] 中島 崇裕:1
[著者] 吉田 成利:1, 田中 教久:1, 稲毛 輝長:1, 山本 高義:1, 尹 貴正:1, 鎌田 稔子:1, 森本 淳一:1, 長門 芳:1, 鈴木 秀海:1, 岩田 剛和:1, 吉野 一郎:1
1:千葉大学呼吸器外科

【背景】臨床ⅢA期N2非小細胞肺癌に対する治療戦略については、依然として混沌とした状態が続いている。N2肺癌における問題点は、1)N2の治療前診断法、2)外科的切除の可否判断、3)術前導入療法の適応判定、4)導入療法レジメンの選択、5)導入療法後の効果判定ならびに手術適応の再判定、など多岐にわたり、治療の標準化は容易でない。【目的】臨床ⅢA期N2症例に対する治療は的確な診断に基づき治療方針を決定することが重要である。千葉大学医学部附属病院における診断・治療成績を検討した。【方法】当院ではACCPガイドラインを考慮し、画像診断でN2が疑われる、または中心型病変、高CEA値の場合に原則的に超音波気管支鏡を行い、呼吸器内科・臨床腫瘍部・呼吸器外科・放射線治療部の協議の上治療方針を決定している。後方視的に臨床記録を元に治療前のN2診断と治療法の選択、及び代表的な治療成績について検討した。【成績】2007ー2013年にcN2と診断された104例のうち46例は外科を含む集学的治療が行われ、17例は放射線・化学療法、21例は分子標的治療を含む化学療法、12例は緩和療法が選択された。集学的治療を行った症例のうち31例(67.4%)は治療前にEBUSでN2と診断され、EBUS到達範囲外の15例は画像診断のみでN2診断がなされていた。術前放射線同時併用療法が行われたものは26例(54.3%)であった。代表的な治療の成績:EBUSによりN2が証明され、CDDP/S1/RTによる導入療法が行われた14例では、グレード3以上の有害事象なく全例で手術が行われ、肺全摘症例は無かったが、5例(35.7%)で気管支もしくは肺動脈の形成を要した。完全切除率100%で、周術期死亡は認めなかった。術後病理診断では、Ef2以上8例(57.1%)であり、7例(50%)でダウンステージを認めた。3年生存率は69.1%であった。【考察】ACCPガイドライン第3版において定義されたCT画像における縦隔リンパ節画像所見分類において、外科治療の介入はdescrete N2症例を選択して行われていた。Infiltrative N2ではpN2を証明せずに治療法が決定されている症例も散見された。【結論】臨床ⅢA期N2非小細胞肺癌に対する外科治療の意義を明らかにするためには、内科・外科併せた施設毎の成績を検討することが重要と考えられ、今後共通のレジストリー作成を検討している。CDDP+TS-1および放射線療法による導入化学放射線療法は安全性および局所制御の観点から考慮すべきレジメンの一つであると考える。
詳細検索
アプリバナー iPhone版,iPad版 Android版