演題

SP-6-3

心臓血管外科領域におけるNCDの意義と課題

[演者] 本村 昇:1
1:東邦大学医療センター佐倉病院心臓血管外科

NCDは外科関連9学会が合同で2011年に発足したがその母体となったのは2000年から活動しているJCVSDO(日本心臓血管外科手術データベース機構;Japan Cardiovascular Surgery Database Organization)である。日常の細かな運営は呼吸器外科、小児外科といった各領域ごとに任されているが、データの収集方法、目的、セキュリティーといった基本的な部分はJCVSDOのものを踏襲し拡大発展させている。当初はJCVSDOはNCDと並行していたが2013年からはNCDの仕組みの中に包含された。JCVSDOからNCDに移行したことにより変化した点としていない点が存在する。変化した点は、データベース運営主体がより外科学全体に拡大したことによりこれまで以上に普遍化した運営となったことであり、これによりデータベースの公共性・永続性が担保されたが、一方でこれまで以上の責任と負担が発生した。従来であれば入力プログラムの変更は我々領域のみの判断で可能であり、そのプログラム作成企業も小規模で小回りのきく企業を選択し費用負担の軽減が可能であったが、NCDとなると扱う領域が広大となりしかも全ての領域で専門医認定業務とリンクしているために、途中で頓挫する企業は扱いにくい。必然的により大企業に委託することとなり経済的負担は増大する傾向にある。一方変化していない点というのは、収集されたデータを扱うのはあくまでも各領域に任されており、これまで同様にJCVSDOの意向に沿って遂行される点である。JCVSDOではこれまでに幹事会を中心として、データ利用やサイトビジット、項目検討といったデータベース業務を行い、他領域でのデータベース活用の模範となっている。心臓血管外科関連からのNCD委員は心臓血管外科学会と胸部外科学会から出ているがいずれもJCVSDO幹事会メンバーであり、情報共有に努めている。JCVSDOでは、データ利用によるデータの論文化、サイトビジットによるデータの検証を積極的に行ってきており、データベースとしての信頼性が高くこの点で公的機関や企業からの信頼も厚い。最近では新規デバイスの市場導入に向けてのPMDAとの連携業務も開始し、新専門医制度の構築、施設単位での質の担保といった新たな領域の開拓に挑戦している。
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