演題

PD-14-2

食道癌ハイリスク症例に対するリスク評価と手術適応

[演者] 宮崎 達也:1
[著者] 宗田 真:1, 酒井 真:1, 横堀 武彦:1, 熊倉 裕二:1, 本城 裕章:1, 原 圭吾:1, 小澤 大吾:1, 鈴木 茂正:1, 田中 成高:1, 佐野 彰彦:1, 家田 敬輔:1, 福地 稔:2, 尾嶋 仁:1, 桑野 博行:1
1:群馬大学病態総合外科, 2:埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科

【背景】進行食道癌の治療戦略において手術療法による根治性の有無と補助療法を含めた集学的治療が重要である。【目的】検討(1)年齢は食道癌手術のリスク因子となりうるか?検討(2) サルベージ手術及び術前加療と合併症の関連。検討(3)治療前の併存疾患およびE-PASSを用いたリスク評価の検討。【方法】対象は1999~2013年に手術療法を施行した409例を対象とした。検討1)75歳以上の後期高齢者54例(E群)を対象に検討。検討(2)サルベージ手術を施行した37例(SS群)を対象に術式選択、合併症の頻度と内容について検討した。検討(3)術前のリスク評価としてE-PASSでのPRS,SSS,CRS、および治療前の併存疾患で重度の障害を持つものと主要臓器障害(心、肺、肝、腎、DM)2種類以上を持つもの、PS2以上、ASA3以上の症例をハイリスク(H群)としこれを用いて術後合併症の予測が可能か検討した。【結果】検討(1) E群はサルベージ手術が多く、E-PASSではPRSが高く、CRS、SSSは差がなかった。E群は術前併存疾患が多い傾向にあった。術後の合併症すべてでは差はなかったが、内訳として呼吸器、循環器合併症が多かった。検討(2)SS群は非開胸手術が多くなされており、PRSが高く、術後合併症が多く、特にC-D分類のⅢ以上の合併症が多かった。検討(3)PRSは術前治療、サルベージ手術、術前併存疾患、C-D分類Ⅲ以上の合併症と関連があった。一方、SSSは術前治療と関連があり、術後合併症では傾向はあるものの有意な関連はなかった。CRSは術前治療、術前併存疾患とC-D分類Ⅲ以上の合併症と関連があった。H群はC-D分類Ⅱ以上およびⅢ以上の合併症と関連があり、呼吸器合併症、循環器合併症と関連があった。多変量解析にて検討すると年齢、性、術前治療、サルベージ手術、PRS、SSSに統計学的な有意差はなく、H群が独立したC-D分類Ⅲ以上の合併症の規定因子となった。【結語】食道癌手術において、治療前の併存疾患で重度の障害を持つものと腫瘍臓器障害2種類以上を持つもの、PS2以上、ASA3以上の症例の症例は重症合併症を引き起こす可能性があることを留意して、慎重な術式選択と入念な管理を心がける必要がある。
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