演題

術後早期回復プログラム導入による周術期管理の現状

[演者] 海堀 昌樹:1
[著者] 松井 康輔:1, 石崎 守彦:1, 飯田 洋也:1, 坂口 達馬:1, 松島 英之:1, 井上 健太郎:1, 宮田 剛:2, 權 雅憲:1
1:関西医科大学外科, 2:岩手県立中央病院消化器外科

【目的】Enhanced Recovery After Surgery(ERAS)を,我々は本邦独自の周術期管理に沿う消化器外科領域ESSENSE プロジェクト導入を検討している.(1)日本外科代謝栄養学会においてESSENSEプロジェクトを推進するにあたり、同学会評議員在籍施設での周術期管理アンケート調査を行った.(2)当科での肝切除ERAS導入効果を報告.【方法】(1)同学会評議員在籍116施設に対して紙面アンケート調査を行った. (2) 当科肝切除ERASプロトコール導入による効果解析をERAS導入前78例(A群),導入後80例(B群),維持期63例(C群)の3群間を比較検討.【結果】(1)1.「ERAS術後回復促進策を知っていたか?」81%が知っており支持していると回答. 2. 「ESSENSEという取り組みを知っているか?」67%知っている. 3.「術前腸管洗浄をルーチンに実施しているか?」44%が実施. 4.「術前絶飲はいつから?」24%麻酔導入12時間以上前、5.「術前絶食はいつから?」62%麻酔導入12時間以上前、6.「術前2時間前までに経口補水を行っているか?」72%何もせず、7.「早期離床について具体的なプロトコールがあるか?」47%プロトコールなし、8.「術後TPNをルーチンに行っているか?」11%のみ行っている、9.「術後経口摂取再開時期について(飲水:固形食開始日の最多日数)」食道切除7:7日、胃全摘3:5日、胃切除3:4日、結腸切除1:3日、直腸切除(人工肛門なし)1:5日、直腸切除(人工肛門あり)1:3日、腹腔鏡下胆嚢摘出1:1日、肝切除1:2日、膵頭十二指腸切除1:7日. (2) ERASプロトコール導入による再検証7項目において「術前腸管前処置廃止」,「術前絶飲食廃止」,「術後経鼻胃管留置排除」,「術翌日食事再開」,「周術期運動療法導入」,これら5項目はBC群計143例のほとんどの症例遵守.「腹腔ドレーン排除」においてはB群術後ドレーン再挿入が有意に多く、C群腹腔ドレーン留置が63例中31例と有意に多かった.【考察】評議員における術後早期回復プログラムの認識および各施設での実施は既に高いものと思われた.各術式術前管理においては共通のプログラムが行える可能性が示唆.当科でのERAS導入により「身体活動性早期自立」,「栄養摂取早期自立」が得られた.腹腔ドレーン排除においては再考必要.
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