演題

SY-23-1

大動脈縮窄・離断複合における大動脈弓再建法の検討

[演者] 角 秀秋:1
[著者] 中野 俊秀:1, 小田 晋一郎:1, 檜山 和弘:1
1:福岡市立こども病院心臓血管外科

はじめに:大動脈縮窄・離断複合の外科治療成績は近年飛躍的に向上しているが、大動脈弓再狭窄回避のための治療戦略と大動脈再建法の選択については、いまだに議論の多いところである。今回,当施設において一期的根治術を行った大動脈縮窄・離断(CoA・IAA)複合の大動脈弓再建術式別の遠隔成績に検討を加える。対象と方法:1993年から2013年までに一期的根治術を行った乳児期CoA・IAA複合210例を対象とした。弓形態はCoA:144例、IAA:66例、合併心奇形は単純(VSD,ASD,etc)181例、複雑(TGA,DORV,etc)29例であった。手術は全例で正中切開から大動脈弓再建と心内修復を行った。大動脈弓再建術式は、大動脈弓端々吻合あるいは拡大大動脈弓吻合(EEA/EAAA)110例、大動脈弓端側吻合(ESA)100例であり、2004年以降はESAを主たる術式とした。体外循環法は腕頭動脈送血法に加え、1998年からは下行大動脈送血法を導入した。大動脈弓再建術式別の遠隔成績、すなわちEEA/EAAA群とESA群の累積生存率、再狭窄回避率、術後大動脈形態を比較検討した。結果:早期死亡はEEA/EAAA:5例、ESA:3例、累積生存率は術後15年でEEA/EAAA:91%、ESA:93%と両者に差はなかった。遠隔期における心エコーあるいは心カテ検査における大動脈弓再狭窄(圧較差20mmHg以上)回避率は術後10年でEEA/EAAA:81%、ESA:91%とESAが有意に良好であった。大動脈弓低形成例に対するEAAAでは再狭窄率が高い傾向にあった。大動脈弓再狭窄に対する再手術例はなかったが、圧較差20mmHg以上の再狭窄に対するカテーテル治療施行例はEEA/EAAA:12例(10%)、ESA:4例(4%)、術後大動脈造影によるCoA-IndexはEEA/EAAA:0.89、ESA:1.05といずれもESAが良好であった。結語:大動脈弓縮窄・離断複合の大動脈弓再狭窄回避の治療戦略としては、大動脈弓端側吻合(ESA)が有利である。
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