演題
OP-281-2
胆道癌取扱い規約第6版による当科肝門部領域胆管癌手術症例の検討 |
<目的>2013年に改訂された胆道癌取扱い規約第6版に従い肝門部領域胆管癌の治療成績を検討し、旧規約からの変更点に関して、規約改訂の妥当性を検証する。<対象>2000年から2013年までの当科肝門部領域胆管癌切除例229例<方法と結果>臨床病理学的因子について検討。①T3,T4a,T4bでは、MSTに統計学的有意差はないが(30.7vs24.2vs26.9,p=0.890)、T4aでは短い傾向で、一因にR0率の低下があった(p=0.0031)。T4aの56.8%がpHM(+)であった。②N因子でMSTを検討すると、有意差があった(N0;67.1vsN1;22.8,p<0.001)。③肝転移、腹膜播種と比較して、遠隔リンパ節転移でMSTが長い傾向であった。(16.89vs6.92vs5.51,p=0.1842)<考察>T4aでは、広範囲胆管進展によってR1/2となり易く、術式決定に注意が必要。生存期間の観点から、領域リンパ節の導入は妥当で、遠隔リンパ節転移のみによって非切除と判断することは、controversialと考えられた。