演題

小児脳死肝移植は普及したのか?

[演者] 笠原 群生:1
[著者] 福田 晃也:1, 金澤 寛之:1, 松波 昌寿:1, 重田 孝信:1, 佐々木 健吾:1, 内田 孟:1, 阪本 靖介:1
1:国立成育医療研究センター移植外科

2010年7月の改正脳死法案以降、家族同意また15歳未満からの脳死臓器提供が可能となり、脳死肝移植症例数は増加傾向にはあるが、生体肝移植数を凌駕するものではない。特に18歳未満小児ドナーからの臓器提供数は現在まで5例と少数にとどまる。一方、分割肝移植は一つの肝臓を二つの移植片に分割し、一般的には外側区域あるいは左葉を小児レシピエントへと提供する方法である。現在、米国においては小児脳死肝移植症例全体の約17%に分割肝移植を施行されている。本邦においても小児脳死肝移植を推進するには分割肝移植を積極的に行っていくことは必要であるが、本邦に適した分割肝移植のドナー・レシピエント適応および手術手技の確立が急務である。2010年8月から2013年8月までの脳死臓器移植法案改正以後の脳死肝提供121例中、欧米の分割肝移植適応基準に合致した分割可能肝は約10例(8.3%)であった。国立成育医療研究センターでは、2010年7月より18歳未満の小児症例に限り脳死肝移植実施施設として認定された。現在まで肝移植候補者に対して、積極的に脳死肝移植を治療オプションとして患者およびその家族に提示し、同意を得られた場合には脳死肝移植待機登録を進めてきた。2014年8月末までに72症例の脳死肝移植登録を行い、12例に脳死肝移植(含む分割肝移植6例)を実施してきた。本邦での小児脳死肝移植の現状と、小児脳死肝移植普及にむけた当センターでの分割肝移植推進について発表する。
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