演題
OP-249-7
一般臨床病院におけるAcute Care Laparoscopic Surgeryの最前線 |
腹腔鏡を用いたAcute Care Surgery(ACS)の症例数は近年増加傾向にあり、Acute Care Laparoscopic Surgery(ACLS)という概念も生まれつつある。2012年4月から2014年3月までの2年間のACS症例528例をretrospectiveに検討した。全528症例中、385例(72.9%)を腹腔鏡下に完遂した。各疾患の手術成績を列記する(括弧内は腹腔鏡下完遂率、術後在院日数(中央値))。急性虫垂炎284例(98.6%、3日)、急性胆嚢炎42例(95.2%、3.5日)、ヘルニア嵌頓17例(66.7%、6日)、血流障害を伴う腸閉塞60例(26.7%、10日)、血流障害を伴わない腸閉塞20例(30.0%、10日)、上部消化管穿孔28例(71.4%、10日)、下部消化管穿孔28例(10.7%、7日)、外傷15例(6.7%、14日)、その他の疾患34例(17.6%、9日)であった。一般市中病院におけるACSの約7割が腹腔鏡下に完遂可能であり、手術成績も比較的良好であった。当科の経験を踏まえ、今後のACLSの展望を考察する。