演題

SY-18-1

GERD関連疾患に対する腹腔鏡下噴門形成術の治療成績

[演者] 小村 伸朗:1
[著者] 矢永 勝彦:1, 矢野 文章:1, 坪井 一人:1, 星野 真人:1, 山本 世怜:1, 秋元 俊亮:1, 石橋 由朗:1, 三森 教雄:1, 柏木 秀幸:1, 大木 隆生:1
1:東京慈恵会医科大学外科

【背景】GERDに対する手術治療は本邦では少なく,日本内視鏡外科学会の第11回アンケート集計報告によると2011年までの腹腔鏡下手術の総数はわずか2060例に過ぎない。【目的】GERD関連疾患に対する腹腔鏡下噴門形成術の治療成績を明らかにする。【対象と方法】2001年1月から2012年8月末までにGERD関連疾患に対して噴門形成術を施行した316例中(術後少なくとも2年以上経過),再手術もしくはCollis手術を施行した27例,開腹手術4例,経過観察中に食道癌を併発した2例,術後の経過観察が不十分な20例を除く263例を対象とした。患者背景,病態,手術時間,出血量,術後在院日数,術後経過,再発の有無などを検討した。【成績】データはすべて中央値(四分位範囲)で示す。男性157例(60.0%)で,年齢55(40.5-66)歳であった。BMI:21.6(23.6-26.0)kg/m2,病悩期間:24(9-72)か月,AFP分類による食道裂孔ヘルニアの程度(A因子;0-3の4段階評価):1(1-2),噴門の緩みは(valve因子;0-3):3(3-3)であった。逆流性食道炎はロサンゼルス分類でN:14例,M:47例,A:44例,B:43例,C:37例,D:22例(PPI等内服中のため56例は評価不能)であった。またpHモニタリング法による食道内酸逆流時間は 6.25(1.7-15.3)%,DeMeester score 16.6(5.1-40.95),LES圧 17.9(10.8-21.6)mmHg,LES長 4.2(3.275-5.05)cm,腹部LES長 2.2(1.4-2.6)cmであった。施行術式はNissen法59例,Toupet法204例で内12例は裂孔縫縮後にメッシュによる補強を施行した。手術時間は135(110-171.75)分,術中出血量≒0(≒0~≒0),術後在院日数7(7-8)日であった。術後合併症として,持続するつかえ感16例(6.1%,内Nissen法6例,Toupet法10例で2例はメッシュ使用),胃潰瘍7例(2.7%),腹部膨満3例,SSIと呼吸器合併症が各1例ずつであった。びらん性食道炎もしくは明らかな食道裂孔ヘルニアの再発を再発と定義すると,再発率は12.5%(33例)であった。うち3例(1%)に再手術を施行したが,内訳は食道裂孔ヘルニア再発2例,食道運動機能障害による持続するつかえ感1例であり,再手術後の経過は良好であった。【結語】GERD関連疾患に対する腹腔鏡下噴門形成術の非再発率は87.5%と良好であった。
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