演題

転写因子Heliosを発現しないTregは,肺癌患者の免疫抑制機構に強く関与する可能性がある

[演者] 武藤 哲史:1
[著者] 山浦 匠:1, 福原 光朗:1, 岡部 直行:1, 松村 勇輝:1, 長谷川 剛生:1, 大杉 純:1, 星野 実加:1, 樋口 光徳:1, 鈴木 弘行:1, 後藤 満一:1
1:福島県立医科大学臓器再生外科

【はじめに】 肺癌患者の末梢血中Tregで増加しているのは,転写因子Heliosを発現しないTregであることを昨年の本会で報告した.腫瘍浸潤リンパ球における検討,Helios発現による抑制機能の違いについて基礎的実験を加えた.【対象】 2008年に治療した肺癌患者64例(術前45例,再発19例).【結果】 CD4+ T cell中のFoxp3+細胞は,健常人3.7%に比べて癌患者では5.2%であり,この中でもHelios陰性細胞がstage IAから有意に増加していた(p<0.001).腫瘍浸潤リンパ球においてもFoxp3+細胞に占めるHelios陰性細胞の割合は平均82%と多かった.さらに平均生存期間は,Helios陰性細胞の割合が多い群で28.6ヶ月(少ない群は49.7ヶ月)と予後不良であった(p=0.038).【結論】 Helios陰性のTregは,肺癌患者の免疫抑制機構に強く関与している可能性がある.本会ではHelios発現の有無によるTregの抑制機能の違いについて検討を加え報告する.
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