演題

miRNAによる癌リプログラミング療法

[演者] 小川 久貴:1
[著者] 呉 シン:1, 宮崎 進:2, 植村 守:1, 西村 潤一:1, 畑 泰司:1, 竹政 伊知朗:1, 水島 恒和:1, 山本 浩文:1, 土岐 祐一郎:1, 森 正樹:1
1:大阪大学消化器外科, 2:大阪府立急性期・総合医療センター消化器一般外科

2007年に報告されたiPS細胞は、正常分化細胞に4種の転写因子を導入することで引き起こされるエピゲノムの変化により多分化能獲得という大幅な形質の変化を経る。当教室での検討で、癌細胞においても同様の手法によりエピゲノムが変化し悪性度が減弱することがわかった。エピゲノム調節因子であるmiRNAを用いた新規癌治療法の探索を試みた。in vitroにおいて、miRNAを導入した大腸癌細胞株はES細胞様のコロニーへと形態変化を認め、増殖能の低下、抗癌剤耐性の改善を認めた。miRNAの翻訳抑制効果の検討では1.MET促進 2.G1/S arrest 3.アポトーシス誘導を認めた。Xenograft tumorモデルにおいてmiRNAの全身投与により抗腫瘍効果に伴って、多分化能規定因子 (Oct3/4,Sox2)の発現上昇、腺組織分化マーカー(粘液産生、CK20発現)の低下を認め、これらはH3K4メチル化亢進のエピゲノム変化に基づくものと考えられた。
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