演題

SY-15-2

直腸脱および直腸重積に対するLaparoscopic Ventral Rectopexyの成績

[演者] 角田 明良:1
[著者] 太田 智之:1, 喜安 佳之:1, 林 健太郎:1, 高橋 知子:1, 加納 宣康:1, 草薙 洋:1
1:亀田メディカルセンター外科

背景:直腸脱に対する手術の第一選択として、Delorme法を採用し17年間に61例を経験したが(角田)、再発が10例(16%)に認められ本法に一定の限界があることが示唆された(Dis Colon Rectum 2003)。一方、完全自律神経温存術である直腸前方固定術の良好な成績が最近報告されている。目的:2011年10月より直腸脱および直腸重積に対する手術の第一選択をlaparoscopic ventral rectopexy(LVR)に変更した。2年10か月で82例経験したので手技と成績を報告する。方法:LVRの手技は全身麻酔下、five portsで行う。直腸間膜右葉の背側腹膜を切開してDouglas窩右側、さらにDouglas窩左側に切開を延長する。直腸膣中隔を尾側に骨盤底まで剥離する。Polypropylene meshを3×17cmにtrimingし、一端を下部直腸前壁の筋層に6針で固定し、他端を仙骨岬角にProtackTMで固定する。子宮・膣脱予防のため膣壁とmeshを2針で固定する。Meshが腹腔に露出しないように腹膜を閉鎖する。Moschcowitz procedureを併施する。結果は中央値(範囲)で示す。便秘と失禁の評価にはConstipation Scoring System(CSS) とFecal Incontinence Severity Index(FISI)を用いた。結果:82例の男女比は6:76であり、年齢は78歳(40-94)であった。疾患の内訳は直腸脱47例、直腸重積が35例であった。ASAは2(1-3)であった。手術時間は198分(121-430)、出血量は10ml(5-200)で、開腹手術へのconvertはなかった。骨盤臓器脱に対するsacrocolpopexyを4例に併施した。術後合併症は8例(10%)に認められ、内訳は創感染4例、皮下気腫2例、port site hernia、皮下血腫が各々1例であった。術後入院期間は1 (1-8)日であった。CSSは術前: 11 (2-20)で、術後3M: 6 (0-15)、術後6M: 5 (0-15)と各時期で有意に減少した(P<0.0001)。FISIは術前: 32 (0-61)で、術後3M: 13 (0-50)、術後6M: 12(0-41) と各時期で有意に減少した(P<0.0001)。直腸脱の再発はないが、直腸脱術後に直腸肛門重積が2例発生し、re-LVRを行った。結論:LVRは比較的安全に施行可能で、術後早期に排便障害が改善した。
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