演題

SY-13-2

食道胃接合部癌に対する胸腔鏡・腹腔鏡下縦隔リンパ節郭清と再建術

[演者] 竹内 裕也:1
[著者] 川久保 博文:1, 福田 和正:1, 中村 理恵子:1, 高橋 常浩:1, 和田 則仁:1, 才川 義朗:1, 大森 泰:1, 北川 雄光:1
1:慶應義塾大学外科

食道胃接合部癌に対するリンパ節郭清範囲については,いまだ一定の見解が得られていないものの,これまで当院を含む多施設調査によるSiewert II型腺癌440例の検討では,食道胃接合部より食道側浸潤長が2cmを超える症例で下縦隔リンパ節転移頻度が,浸潤長3cmを超えると上中縦隔リンパ節転移頻度が増加することが示された.また胃側のリンパ節郭清については,No. 1, 2, 3, 7 リンパ節郭清が重要となるが,No. 4d, 5, 6, 10 リンパ節転移頻度が低いため,必ずしも胃全摘は必要ではなく噴門側胃切除術でよい症例も少なくない. 当科では西分類あるいはSiewert II型接合部癌に対しては,完全腹腔鏡下あるいは用手補助腹腔鏡下に経食道裂孔的下部食道切除術,下縦隔リンパ節郭清術を施行している.まず膵上縁,#1,#2リンパ節の郭清を行ったうえで食道胃接合部,腹部食道の剥離受動を行い,尾側に牽引する.次に横隔膜正中切開を加え,開大した食道裂孔を左右に圧排すると下行大動脈前面と心嚢後面,下大静脈後面,左右の縦隔胸膜に囲まれた下縦隔野が展開され,下部食道切除とともに下縦隔郭清を行う.進行癌においては左右の縦隔胸膜と肺靭帯を切離し開胸することにより,#110,#111,#112,#19,#20と#108(一部)の郭清が可能となる.再建術については食道残胃吻合+噴門形成術あるいはダブルトラクト法を採用している. 食道浸潤長3㎝以上の接合部癌,Siewert I型,あるいはAeLt食道癌では上縦隔(両側反回神経周囲リンパ節)郭清を含む胸腹2領域郭清は必須であると考えている.現在は主に右胸腔鏡・腹腔鏡下食道切除術,高位胸腔内食道胃管吻合術を施行している.とくに胸部操作時は患者体位を腹臥位とし,かつ人工気胸を加えることで,良好な中下縦隔の術野展開が得られ,#111,#112リンパ節郭清は腹臥位胸部操作で容易に施行可能である. 占居部位,進行度別のアプローチ法につきそれぞれのビデオを供覧する.
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