演題

SY-13-1

食道胃接合部癌に対する腹腔鏡下リンパ節郭清手技:下縦隔・大動脈周囲リンパ節郭清

[演者] 黒川 幸典:1
[著者] 瀧口 修司:1, 宮崎 安弘:1, 高橋 剛:1, 山崎 誠:1, 宮田 博志:1, 中島 清一:1, 森 正樹:1, 土岐 祐一郎:1
1:大阪大学消化器外科

【はじめに】近年、食道胃接合部癌症例が増加しているものの、至適リンパ節郭清範囲については明らかではない。当科では、多施設共同の後向き研究の結果を元に、深達度T2以深かつ食道浸潤長が3cm以内の腺癌に対しては、経裂孔的な下縦隔郭清および大動脈周囲リンパ節(No.16a2lat)の郭清を行っている。今回、腹腔鏡下で行った郭清手技を供覧し、これまでの短期成績について報告する。【手技】下縦隔郭清:左右の横隔膜脚および腱中心を切開して食道裂孔を開大し、心嚢を露出する層で腹側の#110,111を郭清。左横隔膜脚はlinear staplerにて切離し、同時に左胸膜を切開。右胸膜は損傷しないよう鈍的に剥離し、大動脈前面を露出する層で背側の#110,112を郭清する。大動脈周囲郭清:トライツ靭帯を切開し、頭側に剥離を進め、左腎静脈を同定。膵上縁側からのアプローチに転換し、Gerota筋膜を切開して左腎静脈と左副腎静脈を露出。左副腎静脈と腹腔神経節の間の#16a2latを郭清する。【成績】腹腔鏡下に胃全摘を1例、噴門側胃切除を7例に施行し、うち1例に膵体尾部・脾合併切除を施行した。手術時間中央値は408分、出血量中央値は215mLであった。全例にR0手術が行われ、2例に術後合併症を有したものの、いずれも軽快退院した。【結語】腹腔鏡下手術においては、術野展開の工夫によって良好な視野での下縦隔郭清が可能であり、大動脈周囲の郭清も可能である。
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