演題

血管内皮増殖因子1型受容体(VEGFR1)陽性マクロファージは肝虚血再灌流障害後の類洞再構築を増強させて肝修復を促進する

[演者] 伊藤 義也:1
[著者] 大久保 博世:1, 古城 憲:1, 西澤 伸恭:1, 渡邊 昌彦:1
1:北里大学外科

マクロファージ(Mϕ)はVEGFを介して組織修復に、VEGF1型受容体(VEGFR1)はMϕ集積に関与する。肝虚血再灌流障害後の肝修復にはVEGFR1を介して集積するMϕの肝類洞再生促進作用が重要である可能性を検証した。VEGFR1ノックアウトマウス(KO)と野生型マウス(WT)に肝部分温虚血再灌流を行った。KOにおいて再灌流障害後の肝修復、肝微小循環障害からの回復が遅延しVEGFR1陽性Mϕの肝集積が抑制された。またVEGFR1陽性MϕにおけるEGFの発現が減弱した。EGF中和抗体をWTに投与すると肝修復や肝類洞再構築が遅延し、EGFをKOに投与すると肝修復が促進し肝血管新生因子が増強した。骨髄移植実験で、VEGFR1 陽性Mϕが骨髄から動員され、このMϕがEGFを発現し再灌流後の肝修復と類洞再構築を促進したことが判明した。以上から、VEGF/VEGFR1シグナルを介して骨髄から肝修復作用のあるMϕを動員、集積させることは肝虚血再灌流障害の治療となりうる可能性が示唆された。
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