演題

自己防御機構による肝虚血再灌流障害対策から見えた障害軽減に必要な転写因子制御

[演者] 打波 宇:1
[著者] 工藤 和大:1, 阿部 ゆき:2, 渡辺 剛:1, 吉岡 政人:1, 山本 雄造:1
1:秋田大学消化器外科, 2:能代山本医師会病院外科

【背景・目的】自己防御システムによる肝虚血再灌流(I/R)障害軽減の機序解明を通して判明した、肝I/R時の転写因子活性変化と制御の意義を報告する。【方法・結果】熱ショックはI-κBの発現を増強し、I/R後のNF-κB活性化、炎症性メディエーター発現、肝内好中球凝集を抑制していた。門脈枝結紮に対する反応で、肝上皮性細胞(LEC)が誘導される。低酸素はLECでHIF-1α活性を増強、HIF-1αで誘導されたSDF-1が肝細胞のCXCR-4に作用し、低酸素での肝細胞生存率改善と肝I/R障害軽減をもたらした。内因性PPAR-γ ligandのPGJ投与の反応では、PPAR-γ以外にもNrf2が活性化した。Nrf2遺伝子欠損マウスでPGJは肝I/R障害を軽減せず、野生型でPPAR-γ antagonistがPGJによる障害軽減を抑制しなかったことから、PGJの効果はNrf2依存性と判明。【結語】内因性防御システムの発動による肝I/R対策の機序解明を通じて障害軽減に必要な転写因子の一部が明らかとなった。
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