演題

甲状腺癌における転写調節因子PATZ1発現の意義

[演者] 家里 明日美:1
[著者] 小野 真由:1, 大場 崇旦:1, 花村 徹:1, 伊藤 勅子:1, 金井 敏晴:1, 前野 一真:1, 伊藤 研一:1
1:信州大学乳腺内分泌外科

【はじめに】甲状腺癌におけるPATZ1発現を解析し,発癌および未分化転化における意義を検討した.【対象と方法】臨床検体87例,165検体を用いて,PATZ1,p53を免疫染色にて評価した.いずれも核が染色された割合30%をカットオフとし判定した.【結果】PATZ1は非癌部甲状腺、腺腫様甲状腺腫(AG)では100%陽性であり,濾胞腺腫では80%,乳頭癌89.7%,濾胞癌62.5%,低分化癌58.3%,未分化癌10.7%が陽性であり,濾胞上皮細胞の癌化に伴い有意に発現の低下が認められ,さらに未分化癌では高分化癌に比較し,有意にPATZ1の発現が低下していた.p53は非癌部とAG,濾胞癌では全例発現が認められず,乳頭癌15.4%,未分化癌46.4%で発現が認められ,PATZ1発現と弱い負の相関が認められた.【考察】甲状腺では濾胞上皮の癌化に伴いPATZ1発現の低下が認められ,さらに低分化度になるほどPATZ1発現が減少していた.甲状腺癌の分化度変化あるいは未分化転化にPATZ1が関与している可能性が示唆される.
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