演題

腹腔鏡下手術における胃癌縮小手術のコツとピットフォール

[演者] 小嶋 一幸:1
[著者] 井ノ口 幹人:2, 大槻 将:2, 藤森 喜毅:2, 冨田 千春:2, 樋口 京子:2, 小林 建太:2, 谷中 淑光:2, 佐藤 雄哉:2
1:東京医科歯科大学低侵襲医学研究センター, 2:東京医科歯科大学胃外科

胃癌治療ガイドライン第4版からcStageI期胃癌に対する腹腔鏡下幽門側胃切除術は標準治療のオプションと位置づけられるようになり、腹腔鏡下手術は今後ますます普及すると考えられる。早期胃癌に対する腹腔鏡下手術のコツと盲点を述べる。腹腔鏡下胃切除は安全・正確なリンパ節郭清と再建手技が要求される難易度の高い手術のため、術中合併症・術中偶発症の予防とその対応に精通している必要がある。術中偶発症(出血、臓器損傷、再建時のトラブルなど)を予防し、これに対応するためには①腹腔鏡下の解剖を理解する。②助手とともに良好な視野展開をする。③適切なエネルギーデバイスや鉗子を選択する。などが必要である。術中出血の好発部位は、No.6リンパ節郭清施行時と膵上縁リンパ節郭清時の静脈性出血やNo.4sbリンパ節郭清時の脾被膜損傷による出血などであるが、慌てることなく、まずはガーゼなどを用いて出血を圧迫コントロールしたのち、各種エネルギーデバイスや縫合結紮など状況に応じて適切に止血することが肝要である。術中臓器損傷としては、①超音波凝固切開装置のキャビテーションによる膵損傷②大網切離時の横行結腸損傷や横行結腸間膜損傷などが挙げられるが、超音波凝固切開装置のアクティブブレードの向きと方向に常に注意すること、様々な方向から解剖学的な位置関係を確認することで予防できることが多い。更に癌の根治性を担保し、術中合併症・偶発症の少ない手術を行うためには、術者、助手、スコピストが協力し、良好な視野展開のもと手術を行い、偶発症や出血などの多い場所では先を予測した手術を心がけることが肝要である。具体的な郭清のポイントと盲点をNo.6郭清と膵上縁の郭清を中心にビデオで示す。
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