演題
OP-078-8
肝臓の再生研究におけるオートファジーの意義 |
【目的】臓器の再生には莫大なエネルギーが必要であり、オートファジー(AP)が重要な役割を担っている可能性がある。そこで、正常・病的肝の肝切除モデルやhepatic progenitor cell(HPC)におけるAPの動態を検討したので報告する。【方法】、(I)肝特異的AP ノックアウト(AP-KO)マウス、(II)db/dbマウス(脂肪肝)で肝切除後の再生を検討した。(III)CD133, EpCAM陽性のHPCに3-Methyladenine (3MA)でAPを抑制した。【結果】(I)AP-KOマウスで肝再生は抑制され、ミトコンドリアは障害された。(II)db/dbマウスでは肝再生の遅延、オートファゴソーム数の減少、Atg5の発現低下を認めた。(III) 3MAはHPCの増殖を容量依存性に抑制した。【考案】APは再生時に活性化し、肝再生に重要な役割を果たしており、AP制御は肝再生研究の鍵となる可能性がある。