演題

OP-078-2

肝切除による肝臓内免疫機能低下メカニズムの解明と制御

[演者] 矢野 琢也:1
[著者] 大平 真裕:1, 石山 宏平:1, 井手 健太郎:1, 田原 裕之:1, 安部 智之:1, 佐伯 吉弘:1, 清水 誠一:1, 谷峰 直樹:1, 坂井 寛:1, 広瀬 貴行:1, 石田 伸樹:1, 柳川 泉一郎:1, 田中 友加:1, 田代 裕尊:1, 大段 秀樹:1
1:広島大学消化器・移植外科

肝臓癌における肝切除術は最も有用な治療であるが,肝切除後の肝内再発は解決すべき課題である.我々は,マウス肝切除後に抗腫瘍活性の強いTRAIL陽性NK細胞が消失し,肝切除後の抗腫瘍効果減弱の一因であることを報告した.肝切除後にTRAIL陽性NK細胞が消失するメカニズムを解明するため,肝臓内ケモカイン発現とTRAIL陽性NK細胞のケモカインレセプター解析を行った.マウスを70%肝切除し,その前後の肝臓のケモカイン発現をReal time PCRで解析した.肝切除後にCXCL9の発現が有意に低下していた(n=7, p=0.017).一方CXCL9のレセプターのCXCR3は,肝臓内のTRAIL陽性NK細胞の98.8%に,TRAIL陰性NK細胞の20.4%に発現し,TRAIL陽性NK細胞にCXCR3が有意に発現していた (n=5, p=0.008).つまり肝切除によりCXCL9が肝臓内で低下し,CXCR3を持つTRAIL陽性NK細胞が肝臓内から消失することが示唆された.肝切除後のCXCL9の低下を防ぐことが肝切除後の再発予防の新たな治療戦略になりうる.
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