演題

乳癌におけるDNA脱メチル化経路における中間代謝物である5-hmC発現の意義

[演者] 福島 優子:1
[著者] 小野 真由:1, 大場 崇旦:1, 家里 明日美:1, 花村 徹:1, 伊藤 勅子:1, 金井 敏晴:1, 前野 一真:1, 上原 剛:2, 伊藤 研一:1
1:信州大学乳腺内分泌外科, 2:信州大学病理組織学

【背景・目的】エピジェネティクス修飾の一つであるDNA脱メチル化と発癌との関連は未知の点が多い.近年多癌腫でその中間代謝産物5hmCが正常細胞と比し癌細胞で殆ど発現しないことが報告されたが,乳癌の報告は少ない.今回我々は乳癌での5hmC発現の臨床病理学的意義を検討した.【対象と方法】2010年-2013年に当科で手術を施行した浸潤径1cm以上の乳癌50例を任意で抽出,各症例の非癌部と癌部の5hmC発現を免疫染色法にて評価し臨床病理学的諸因子との関連を解析した.【結果】非癌部の5hmC陽性率は28.9±24.4%で同部位のER陽性率とのみ正相関を示した.癌部での陽性率は1.2 ±0.6%と低く,この傾向は臨床病理学的諸因子によらず同様であった.【結語】非癌部ではERと5hmCの陽性率は正相関することからDNA脱メチル化とERはいずれかが他方を制御している可能性が考えられる.癌部と非癌部での5hmC発現の差異からDNA脱メチル化機構の異常と乳癌の発生との関与が示唆される.
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