演題
OP-045-3
原発性乳癌組織における膜蛋白Axl発現の意義に関する研究 |
【背景】Axlは、receptor tyrosine kinases (RTK)であるTAM family のメンバーであり、様々な癌腫で過剰発現し、癌の進行や転移と関連があることが報告されている。【目的】原発性乳癌における膜蛋白Axl発現の意義を検証する。【対象】原発性乳癌(cStage I-III)186例。【方法】Axl蛋白発現を免疫組織化学染色(IHC)で評価し解析した。【結果】178例の手術標本がIHCにて評価可能であり、Axl低発現群43例、Axl高発現群135例であった。Axl高発現群は、低発現群と比べ、ER陽性率が有意に高かった(p<0.01)が、その他の因子とは明らかな関連は認められなかった。Axl発現と予後に明らかな関連は認められなかったが、vimentin+/Axl高発現群は、その他と比べ、無再発生存率(p=0.06)、全生存率(p=0.01)は共に不良であった。【結語】AxlとER発現が関連すること、vimentin+/Axl高発現群は予後不良であることが示された。