演題

iPS細胞由来心筋細胞における糖鎖構造の解析とその意義

[演者] 河村 拓史:1
[著者] 宮川 繁:1, 福嶌 五月:1, 齋藤 充弘:1, 前田 晃:2, 伊東 絵望子:1, 宮川 周士:2, 澤 芳樹:1
1:大阪大学心臓血管外科, 2:大阪大学小児成育外科

細胞上の糖鎖は様々な生理機能を担い、分化による構造変化が報告されている。今回我々は、iPS細胞(iPSC)とiPS細胞由来心筋細胞(iPSC-CM)の識別、iPSC-CMと心筋の相違点を検討するため、糖鎖構造の網羅的解析を行なった。マウスiPSC 、iPSC-CM 3株、心筋組織から68種類のN型糖鎖が検出され、60種類の構造が同定された。ハイマンノース型糖鎖、シアル酸化糖の割合に関して、iPSC-CMはiPSCと比べ心筋組織に近い発現パターンを示した。iPSC、iPSC-CMではシアル酸水酸化酵素遺伝子が低発現で、心筋組織では高発現のグリコリル型のシアル酸が低発現だった。また、iPSC-CMではGalα1-6Galという特徴的な糖鎖構造を認めた。iPSCは心筋分化により、いくつかの相違点は認めるものの、正常心筋に近い糖鎖発現パターンを示した。またiPSCに特有の構造も認められ、再生医療における安全性確保の点からiPSC除去に糖鎖構造の変化が有用となる可能性が考えられた。
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