演題詳細

教育講演 / Educational Lecture

教育講演37 (Educational Lecture 37) : プログレス

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日程
2013年10月11日(金)
時間
13:55 - 14:25
会場
第6会場 / Room No.6 (ロイトン札幌 2F エンプレス)
座長・司会
谷脇 雅史 (Masafumi Taniwaki):1
1:京都府立医科大学大学院医学研究科先端医療・ゲノム医学分野 血液・腫瘍内科学部門
 
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多発性骨髄腫:染色体異常と臨床病型・予後

演題番号 : EL-37

石田 禎夫 (Tadao Ishida):1

1:札幌医科大学 内科学第一講座

 

諸  言

 多発性骨髄腫は比較的弱い治療でも長期間安定した状態が得られる症例や,強力な治療によっても治療効果が得られないような症例まで多彩な病態を含んでいる。多発性骨髄腫はB細胞から形質細胞への分化の過程で,Ig遺伝子領域はV(D)J再構成,可変領域の体細胞変異,クラススイッチ再構成と不安定な状態にあり,Ig遺伝子領域に関連した染色体転座が多い。他にも遺伝子の欠失や増幅の異常が高頻度に報告されている。このように骨髄腫の分子異常は非常に多様性があり,癌関連遺伝子の活性化や癌抑制遺伝子の不活化が腫瘍の進展に関与している1)。遺伝子異常により骨髄腫を分類することは困難であるが,大まかに二つのグループに分類可能であり,高二倍体と非高二倍体に分類されその比率はおよそ半々である。特に重要な染色体異常として14q32の転座,17p欠失,1q増幅などが報告されている。これまでに特定の染色体異常の有無がその予後に大きな影響を与えることが,多くの研究から明らかにされてきた。治療法に関しては新規薬剤が次々と臨床に応用されるようになり,これら新規治療薬の効果と染色体異常との関係が注目されている。以前の治療法に比べ新規薬剤を使用した治療により予後が改善されているがその効果は不十分であり,有効な治療法を確立するには今後さらなる検討が必要である。

染色体異常の検査法

 遺伝子異常を検出する方法として以前は染色体分染法(G-band法)が中心であったが,多発性骨髄腫(multiple myeloma; MM)は細胞分裂像が得られにくく染色体異常を検出できることが少なかった。骨髄腫患者においてG-band法で染色体の異常を検出する頻度は,本邦では約15%にすぎない2)(Table1)。免疫グロブリン遺伝子の転座や13番染色体の欠失などの特定の染色体異常の検出にはfluorescence in situ hybridization (FISH)法が用いられ,高頻度に染色体の転座,増幅や欠失などの数的異常が存在することが明らかになった。最近では遺伝子発現プロファイリング(gene expression profiling; GEP),Array Comparative Genomic Hybridization (aCGH)法やsingle nucleotide polymorphism array (SNPアレイ)を用いることにより,遺伝子の発現を網羅的に検査することが可能となった。この方法では1回の解析で全染色体上の増幅・欠失異常を検出することができる。当科の症例でもG-band法で異常を認めない症例をaCGHで検討したところ染色体1pの欠失や染色体1qの増幅が存在する症例を認めた。さらに最近は次世代シークエンサーを用いた全ゲノムシークエンスなどが行われ多くの遺伝子異常が報告されている。今後はG-band法,FISH法に加えて,GEPやaCGHなどを併用することでさらにMMの遺伝子異常の詳細な解析が可能となり,それに関連する分子病態,臨床像の理解,さらには新規薬剤を用いた治療戦略の重要な指標となると考えられる。

多発性骨髄腫の染色体異常

1.染色体の数的異常(異数性)
 Monoclonal gammopathy of undetermined significance (MGUS)およびMMの大多数の症例において染色体異数性を認める3~8)。染色体異数性は,染色体数によって,高二倍体(hyperdiploid)と非高二倍体(non-hyperdiploid)に分類される。非高二倍体タイプのMMは高二倍体タイプに比較し,IgH転座,第13番染色体長腕(13q)の欠失を有する頻度が高く,高二倍体に比較して進行が早く予後不良である。高二倍体はトリソミーの頻度が高く,骨病変が多いが予後は良好とされる。頻度の高いトリソミーは3,5,7,9,11,15,19番染色体であるが9),この奇数番の染色体増加の分子学的意義は不明である。高頻度のモノソミーは13,14,16,22番染色体に認める。

2.免疫グロブリン遺伝子の転座
 染色体数的異常に比較すると頻度は少ない。免疫グロブリン遺伝子の染色体転座は,IgH領域での転座がほとんどで10~12),残りがIgL-λ領域で,IgL-κ領域の転座は極めてまれである。IgHの転座にはt(11;14)(q13;q32),t(4;14)(p16;q32),t(14;16)(q32;q23),t(14;20)(q32;q11),t(8;14)(q24;q32),t(6;14)(p21;q32),t(12;14)(p13;q32)などが報告されている。これらの転座は典型的な相互転座であり,さまざまな染色体上のターゲット遺伝子の遺伝子発現を増加させる。形質細胞への分化の過程でIg遺伝子領域は,V(D)J再構成,可変領域の体細胞変異,クラススイッチ再構成と不安定な状態にあり,MMではIgH遺伝子の転座が多い。この中で頻度の高い転座について解説する。
 t(11;14)(q13;q32)はサイクリンD1 (CCND1)との転座であり,脱制御によりCCND1が活性化され細胞周期の進行に関与する13)。頻度は20%前後に認められ14, 15),CD20を発現しているものを含んでいる。この転座はALアミロイドーシス(35~50%),IgM型MM (90%以上),IgE型,非分泌型骨髄腫で高頻度に認める16, 17)。様々な病態を含むが予後は標準的とされていたが,GEPを用いると予後良好群と予後不良群に分類可能であることが報告されている18)。大量化学療法・自家造血幹細胞移植施行例で予後良好である。サイクリンD2 (CCND2)はt(12;14)(p13;q32)(<1%),サイクリンD3 (CCND3)はt(6;14)(p21;q32)(2%)により過剰発現するがまれである19)
 t(4;14)(p16;q32)はMM症例の15%前後に認め20~23),臨床において最も重要な転座である。染色体末端部の転座であり,G-band法やSKY法で検出することはできないため,FISHやRT-PCRで検出する必要がある。受容体型チロシンキナーゼであるFGFR3の高発現が約75%,MMSETの高発現がほぼ100%であり,病態にはIgH-MMSETがより重要と考えられている。特徴は13q欠失を85~90%に認め,IgA型により高頻度に認める。標準的化学療法では予後は不良である24~27)。以前は大量化学療法・自家造血幹細胞移植を施行しても寛解期間が短く(8か月以内),再発時にはアルキル化薬やステロイドに耐性になることが多かった。いくつかの臨床試験でt(4;14)をもつ患者にはボルテゾミブを導入療法や長期の治療に使用することが試みられた28~30)。これらの試験のうち長期のボルテゾミブ投与がt(4;14)の予後不良な患者に対し有効であることが報告された28, 29)
 t(14;16)(q32;q23)の頻度は,約2%である31, 32)。16q23の切断点は,c-MAFのセントロメア側に存在することが報告されている31)。c-MAFの過剰発現ではCCND2,インテグリンβ7,C-ケモカイン受容体1 (CCR1)の発現が亢進していることが報告されている。特徴はdel-13を75%前後に認め,IgA型により高頻度に認める。矛盾することにt(14;16)の転座はある報告では予後不良とされ33, 34),他の報告では予後に関係ないと報告されている35)。t(14;20)(q32;q11)の頻度は約3%であり36),MAFBの過剰発現を認め,予後は不良と報告されている。

3.その他の染色体異常
 13モノソミーと13q欠失(-13/13q-):13番染色体異常はFISH法で検査した場合は,新規MM患者の約50%前後に認め,このうち約85%がモノソミーであり,約15%が13q14を含む腕内欠失である。両アリルの欠失はまれである。またMMおいて-13/13q-の存在は非高二倍体タイプのサロゲートマーカーとなりうる。またFISHで-13/13q-を認める患者では高率にt(4;14),17p13欠失を認める。FISHで-13/13q-患者は13番染色体が正常である患者に比較し予後不良であるが,t(4;14)や17p13欠失を持たない-13/13q-患者は予後不良因子とはならない。G-band法で-13/13q-を認めた場合は標準化学療法,大量化学療法とも生存期間が短いことが報告されている。新規治療では,再発・難治症例に対してボルテゾミブを使用したSUMMIT試験(第II相)やAPEX試験(第III相)では-13/13q-は予後不良因子とはなっていない37)。-13と13q-との比較では,欠失パターンの違いで予後に有意差を認めるという報告はない。
 17p13欠失はMMの約10%に認め38),予後に最も影響を与える染色体異常の一つである38~40)。この欠損の分子学的標的はTP53の可能性があるが,この仮説を裏付ける生物学的根拠はなく,17p13欠失を持つ54例中37%しかp53の遺伝子変異を持っていなかった41)。しかし17p13欠失を持たない38例の検討ではp53の遺伝子変異を認めなかった。一方,TP53の点突然変異は,初発で5%,形質細胞性白血病で約30%,骨髄腫細胞株で約65%と報告されている42)。TP53の変異や欠失は初診時のMM患者では稀であり,再発例や髄外腫瘤,高カルシウム血症,CNS浸潤,形質細胞性白血病では頻度が高く,自家移植後の短期再発が多い。標準化学療法での全生存期間(OS)は,TP53欠失群とTP53正常例で13.9か月対38.7か月38),16.2か月対51.3か月43),23か月対44か月33)と予後不良と報告されている。自家移植を行った症例でもOSで14.7か月対48.1か月とTP53欠失群で予後不良であった40)
 1q21増幅に関して多くの報告がなされている。GEPやaCGHにより,染色体1番の異常が高頻度に存在し,1p欠失と1q増幅は予後不良因子であることが報告されている。花村らは1q21増幅をMGUSで0%,SMMで45%,未治療MMで43%,再発MMで72%に認めたと報告している44)。またSMMにおいて1q21正常群では21%がMMに進展したのに対し,1q21増幅群では83%がMMに進展しており,1q21増幅がSMMからMMへの進展に関係している可能性が示唆されている。

4.染色体異常と予後
 MMの予後を反映する病期分類として,International Myeloma Working Group (IMWG)から血清アルブミン値と血中β2MGの組み合わせによる簡単で使いやすい新しい国際病期分類(International Staging System; ISS)が2005年に発表された45)。フランスの骨髄腫共同研究グループIFMが,臨床試験に登録された1,064例の症例に関して無イベント生存期間(event free survival; EFS)および全生存期間(overall survival; OS)を解析したところISSの妥当性が証明された。同時にFISH法による染色体検査も実施され,様々な染色体異常が90%の患者で認められた39)。この染色体解析を使用してISSを再評価すると,ISS単独よりもより正確な予後不良グループの同定が可能であった39)(Fig.1)。この研究によると,予後不良因子として-13/13q-,t(4;14),17p13欠失が同定された(Table2)。aCGHによる遺伝子のコピー数の異常に関しては,イギリスのグループが1p欠失と1q増幅が予後不良であることを報告している46)(Table2)。最近これらの予後不良性の染色体異常の蓄積によりさらに予後不良になることが報告されている。MRC Myeloma IX試験に登録された患者のうち1,069例にFISHパネル検査をおこない,予後不良因子を多変量解析で検討した。解析結果は1q増幅,17p欠失,t(4;14)/t(14;16)/t(14;20)の3つが予後不良因子として同定され,どの予後不良因子が一つだけ存在しても同様に予後が悪くなるが,2つまたは3つの予後不良因子を持つ患者ではさらに予後が悪くなることを報告した47)(Fig.2)。自家移植を行ったIFM 99試験に登録された520例の予後不良因子を解析した結果,1q増幅,17p欠失,t(4;14),β2-MG>5.5mg/l,年齢>55歳の5つの予後不良因子が同定された。予後不良因子が1つ,2つ,3つ以上と段階的に予後が不良になることを報告した48)。今後は予後不良の染色体異常がいくつ存在するかが重要と考えられる。

GEP,aCGH,SNPアレイ,全ゲノム解析などによる分類

 骨髄腫はGEPの研究がいくつか報告されている。IgA型とIgG型の遺伝子発現は異なり,κ型とλ型の遺伝子発現も異なっていた。骨病変と関連するMIP-1αがκ型で高発現していた49)。GEPに関する研究として,主にサイクリンD遺伝子の発現と14q32遺伝子の転座の違いから8つの異なるグループ分類が報告された50)。GEPの検討から増殖能力はそれほど強くはないがほとんどすべてのMMがサイクリンD1, D2, D3のいずれかが高発現していた。t(4;14),t(14;16),t(14;20)の転座を持つ群はCCND2を高発現していた。CCND1高発現群は40%存在し,多くは高二倍体であった。この8グループ分類は2006年に7グループ分類に改良された18)Fig.3)。
 7グループの特徴は,1; PR群は再発した進行例で増殖に関連する遺伝子が高発現,2; LB群はDKK1発現が低く骨病変が少ない,3; MS群はt(4;14)陽性でMMSET and/or FGFR3遺伝子を高発現,4; HY群は高二倍体が60%含まれる,5;CD-1群,6;CD-2群,7;MF群はt(14;16)またはt(14;20)を持ちMAFまたはMAFBが高発現している。t(11;14)によるCCND1高発現グループとt(6;14)によるCCND3高発現グループはCD1とCD2の二つのグループに分類された。CD-2グループはCD20を高発現している。
 この分類はHOVONグループの臨床研究で部分的に確認された51)。しかし骨病変の少ないグループ(LB)はMFグループのサブクラスターであった。しかし他に新たに3つのグループが確認された。新たな分類は,NFκB経路を活性化する遺伝子が高発現しているグループ,cancer testis antigen genesを高発現しているグループそしてPRL-3,PTPRZ1,SOCS3を高発現しているグループであった。このうちNF-κB経路の重要性はaCGH法でも確認されている52, 53)。これらの報告ではNF-κB抑制遺伝子の機能低下やNF-κB活性化遺伝子の活性化によりNF-κB経路が活性化されると報告されている。
 遺伝子コピー数の変化に関しては,aCGH解析の結果87領域に増幅や欠損が好発することが報告され,aCGH解析による予後予測の可能性が示唆された54)(Fig.4)。さらにIFMから新規のMM患者192例をSNPアレイによりコピー数の変化を検討し,1q増幅と12p欠失は予後不良で5q増幅は予後良好であると報告された55)。この報告では高二倍体であっても5q増幅のないグループの予後は悪く,非高二倍体の予後と同等であったと報告している。他の報告では,高二倍体群はGEPにより4つのグループに分類でき,cancer testis antigenと増殖関連遺伝子を高発現しているグループはOS中央値が27か月と予後不良であった9)。他にNFκB関連遺伝子と抗アポトーシス遺伝子の過剰発現しているグループがあり,ボルテゾミブの効果が良好であったと報告している。
 さらに2011年には38例のMMに対する全ゲノム解析の結果が報告された56)。患者の約半数に蛋白翻訳に関連する遺伝子変異を認め,他にヒストンメチル化関連遺伝子,凝固関連遺伝子にも遺伝子変異を認めた。さらにNFκB関連遺伝子やBRAFの遺伝子変異も同定された。特にBRAF遺伝子の変異を4%に認めることから,BRAF阻害剤の臨床試験を行う必要があると考えられる。

多発性骨髄腫におけるエピゲノム異常

 ヒトゲノムの解析により,遺伝子配列の異常のみで説明がつく疾患はごく一部にすぎず,多くの疾患でエピジェネティック異常が影響していることが分かってきた57)。われわれは低酸素時に核内に移行するHIF-1αにより誘導されるBNIP3の造血器腫瘍におけるDNAメチル化を検討し,メチル化が起きているMM細胞株では,BNIP3の発現が低下しており,5-aza-2'-deoxycytidineを投与することでBNIP3の発現が増強しアポトーシスが誘導された。さらにMM患者の骨髄腫細胞で検討した結果,14例中3例でBNIP3のメチル化が起きていることを報告した58)。その後Hellerらも骨髄腫患者におけるBNIP3のメチレーションを検討し,5~6%の患者でメチル化しており,メチル化している患者では有意にOSが悪いことが報告された59)。次にわれわれはDNAメチル化により発現抑制されている腫瘍関連遺伝子を網羅的に解析するために,骨髄腫細胞株にDNAメチル化阻害薬デシタビンを添加し発現する遺伝子のcDNAマイクロアレイを用いて解析し,複数の新規候補遺伝子を同定した60)。その一つであるRASD1は,染色体17p11.2に存在し,デキサメタゾンにより発現誘導されるRas関連遺伝子であり,その機能の詳細は不明だが強制発現により細胞増殖が抑制されると報告されている61)。さらにわれわれはゲノム上に繰り返し現れる反復配列のメチル化はゲノム全体のメチル化レベルを反映することから,長鎖反復配列(long interspersed nuclear element: LINE)の代表であるLINE-1のメチル化レベルを解析した。その結果,正常形質細胞と比べて,MGUS症例,骨髄腫症例へと進展するにつれて,そのメチル化レベルが低下することを報告した62)
 Walkerらも多発性骨髄腫多数症例におけるメチル化アレイ解析の結果,MGUSから骨髄腫へと進展するにあたりゲノムワイドな低メチル化が生じ,プロモーター領域が高メチル化した遺伝子はごく一部にすぎなかったと報告した63)。高メチル化を認めたのはt(4;14),形質細胞白血病,MM細胞株であった。t(4;14)を持つ患者ではIGH転座を持たない患者に比べ,2,503プローブで高メチル化し,302プローブで低メチル化しており,細胞接着関連遺伝子,細胞間シグナル遺伝子,アポトーシス関連遺伝子などの高メチル化を認めた。またhyperdiploidタイプは予後良好とされるが,メチレーションパターンで2群に分けられ,予後の違いを認めた。予後の悪い群ではp16,p15などの遺伝子の高メチル化を認めた。

染色体異常と治療効果

 これまでにも述べてきたが,標準的化学療法や自家造血幹細胞移植における予後不良の染色体異常として,FISH法によるt(4;14),t(14;16),t(14;20),del-17,G-band法での第13q欠失,1q増幅,1p欠失が報告されており,これらに対する新規治療薬の効果に関して海外の報告をまとめてみたい(Table 3)。

1.ボルテゾミブ
 再発難治に対するボルテゾミブ+デキサメタゾンと染色体異常の報告では,SUMMIT試験,APEX試験に登録された患者のうちG-band法で染色体13番欠失を持つ患者26例と持たない患者26例のOSは有意差を認めなかった37)。再発難治MM66例中33例(53%)にFISHで13q欠失を認めた患者群でもボルテゾミブ治療により奏効率,OSに有意差は認めなかった64)。再発難治MM85例のFISH検査で13q欠失(38%),17p欠失(22%),1p21欠失(26%),t(4;14)(18%),1q21増幅(39%)を認め,ボルテゾミブ治療で予後不良であったのは1q21増幅群のみであり,OSが5.3か月対24.6か月であった65)
 移植非適応の新規高齢者MM患者に対して,標準化学療法であるメルファラン+プレドニゾロン(MP療法)とMPにボルテゾミブを加えたMPB療法とのランダム化比較試験であるVISTA試験の成績が報告された。サブグループ解析では,ハイリスク群をt(4;14),t(14;16),17p欠失とし,それ以外を標準リスクとすると,それぞれ26例,142例であり,OSを比較した結果,有意差はなかった66)。しかしハイリスク症例数が26例と少数であり,観察期間も短く,さらなる検討が必要である。アーカンソーのグループはボルテゾミブをDT-PACE (dexamethasone,thalidomide,cisplatin,doxorubicin and etoposide)に加えたTT3の治療において,FISH検査で42/419例(10%)に17p欠失が存在した。DT-PACEでは17p欠失が重要な予後不良因子であったが,ボルテゾミブ併用ではEFS,OSとも有意差を認めなかった67)。GEP検査でt(4;14)を持つと考えられるFGFR高発現群も予後不良因子とならなかった。
 IFMのボルテゾミブ+デキサメタゾン(BD)療法後の自家移植の論文30)では,FISHでt(4;14)が106/507例(21%),17p欠失は54/507例(11%),この染色体異常を持つ患者はEFS,OSとも予後不良であった。t(4;14)群ではビンクリスチン+アドリアマイシン+デキサメタゾン(VAD)群に比較しBD群で改善していたが,17p欠失群は改善を認めなかった。症例数は少ないが,BD+ドキソルビシン(PAD)療法後にメルファラン100mg/m2を前処置として自家移植を行い,地固め療法としてレナリドミド+プレドニゾロン,維持療法としてレナリドミドを10mg/day投与する研究が報告された。この研究では,予後不良の遺伝子異常である17p欠失,t(4;14),やt(14;16)を持つ27例と,持たない47例ではPFSに有意差がなかったと報告している68)
 HOVON65/GMMGHD4試験では,寛解導入療法としてPAD療法とVAD療法を比較する第III相試験を行った69)。PAD群は自家移植後にボルテゾミブ1.3mg/m2を2週おきに投与する維持療法を2年間行い,VAD群は自家移植後にサリドマイド50mg/日を連日2年間投与した。FISH検査で17p欠失を認める患者ではPFS中央値がPAD群で26.2か月,VAD群で12.0か月(p=0.024),3年のOSが69%対17%(p=0.028)と有意にPAD群で良好な成績であった70)。PAD群内で17p欠失の有無によるOSの差は認められなかった。

2.レナリドミド
 まず再発難治に対してレナリドミド+デキサメタゾン(LD)治療と染色体異常との関係をまとめる。カナダのReeceの報告では再発難治例にLD療法を行い,FISH検査で13q欠失が42%,t(4;14)が22%,17p欠失が9%存在し,17p欠失群が最もTTP,OSが悪く,多変量解析でも同様の結果であった71)。しかし13q欠失,t(4;14)に関しては予後不良ではなかった。IFMの報告では,LD療法を行った再発難治のMM患者中,FISH検査で13q欠失は191例中41%,t(4;14)は184例中14%であり,PFSもOSも予後不良であった72)。ChangらはLD治療を受けた再発難治MMの染色体異常をFISH検査で検討した。13q欠失が30%,t(4;14)が14%,17p欠失が14%,1q21増幅が38%,1p21欠失が25%存在し,TTPに関して17p欠失と1p21欠失が予後不良因子であった73)。Dimopoulosらは後方視的解析で少ない患者数(50例)ではあるが13q欠失が20%,t(4;14)が12%,17p欠失が6%,1q21増幅が20%存在し,13q欠失と1q21増幅群でOSが有意に短かった74)。17p欠失はOSが短い傾向にあった(p=0.052)。これらの結果からLD療法も17p欠失に打ち勝つことはできなかった。
 新規MM患者100例に対するLD療法の効果は,Kapoorらにより報告されている75)。この試験では予後不良群は有意にPFSの短縮が認められた。この報告での高リスク群はFISH法で17p欠失,t(4;14),t(14;16),G-band法でHypodiploidyまたは13q欠失,plasma cell labeling index (PCLI)≧3%と定義している。

3.ボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(BLD)療法
 後方視的研究74)で49例にBLD療法を行った。13q欠失が31%,t(4;14)が8%,17p欠失が14%,1q21増幅が29%存在し,このうち17p欠失のPFSが有意に短縮していたがOSは有意差がなかった。13q欠失,t(4;14),1q21増幅ではPFSもOSも有意差を認めなかった。Richardsonらは新規MMにBLD療法を行い,13q欠失が24例(47%),t(4;14)が2例(5%),17p欠失が5例(10%),t(11;14)が11例(22%)であった。この少数例ではVGPR以上の奏効率に関して有意差を認めなかった76)。BLD療法のデータは限られているが,染色体異常によるリスクを軽減させる可能性がある。

4.サリドマイド
 サリドマイド+デキサメタゾン(TD)療法では,ほとんどの報告が染色体ハイリスク群への効果は乏しいと報告している。3剤以上の併用において有効との報告がある。Phase IIIのオランダのHovon50試験では,TD+ドキソルビシン(TAD)療法とVAD療法を比較した。寛解導入時にTADを使用することにより,移植後のCR到達率は31%(VAD群では23%),PFSは34か月(VAD群25か月)と改善し,13q欠失も予後不良因子にならなかったとしている77)。その他の治療法として,アーカンソーグループによる強力な治療を継続する方法がある。TT3療法では,多くの薬剤を順次使用し,維持療法としてBD+サリドマイド(BTD)やBLDを使用している。最も有効な治療法の一つであるが毒性の強い治療としても知られている。この治療法ではt(4;14)は予後不良にならないが,t(14;16),t(14;20)やGEPでCCND1高発現でCD20を発現していない群はいまだに予後不良であった78)。CavoらはBTDの導入療法後に自家移植を行いBTDで地固めを行う治療群とTDの導入療法後に自家移植を行いTDで地固めを行う治療群を比較した79)。BTD+ASCT+BTD群では,13q欠失,t(4;14),17p欠失すべて予後不良因子にならなかった。

結  語

 多発性骨髄腫の遺伝子異常に関して新しい検査手技が開発され,多くの遺伝子異常が報告されるようになった。また,全遺伝子解析も報告されるようになり,どの遺伝子異常が重要なのかの検討が今後必要と考えられる。このような状況の中,17p欠失,t(4;14),1q増幅が頻度と予後の点から重要であるという報告が多い。今後これらの染色体異常と治療効果の検討を前向きに行うことが重要と考えられる。さらに治療経過で増加する染色体異常として17p欠失,1q増幅,その他にも多くの遺伝子変異が報告されており,このような治療抵抗性の染色体異常の増加を抑制するために地固め療法,維持療法などの治療法や今後使用される新規薬剤に関するデータの蓄積が必要と思われる。

文  献

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