演題詳細

教育講演 / Educational Lecture

教育講演5 (Educational Lecture 5) : トピックス

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日程
2013年10月11日(金)
時間
13:55 - 14:25
会場
第8会場 / Room No.8 (ロイトン札幌 2F ハイネス)
座長・司会
湯尾 明 (Akira Yuo):1
1:国立国際医療研究センター研究所 疾患制御研究部
 
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好中球分化異常と疾患

演題番号 : EL-5

平位 秀世 (Hideyo Hirai):1

1:京都大学医学部附属病院 輸血細胞治療部

 


はじめに

 好中球(好中性顆粒球:neutrophilic granulocytes or neutrophils)は,生体防御の最前線で病原微生物と戦う血液中の主要な細胞成分である。好中球の数の減少あるいは機能の低下は,直ちに宿主を易感染状態に陥らせる一方で,過剰な好中球は肺をはじめとする臓器障害をもたらす。好中球の増減は日々の血液疾患の臨床において重大な関心事であるのみならず,その制御の破綻は疾患の素地となるため,好中球分化制御機構の解明は重要な課題である。本稿では,マウスを用いた研究とヒトの疾患の研究から,これまでに明らかにされてきた好中球造血のしくみと,それに関わる分子群を紹介し,疾患との関連について概説する。

好中球のライフサイクル

好中球は他の成熟血球細胞と同様に,自己複製能と多分化能を併せ持つ造血幹細胞に由来する(Fig. 1)。骨髄中の造血幹細胞から分化が始まると,増殖の制御を受けると同時に多分化能を段階的に失い,特定の分化の方向に運命付けられていく。好中球造血においても,造血幹細胞から前駆細胞への分化の過程で,赤血球や血小板,リンパ球,単球・マクロファージという他の系統への分化能を失った後に,好中球としての成熟が進む(Fig. 1)。好中球の成熟段階は形態学的に分類が可能である。最も未熟なものから,骨髄芽球(myeloblasts),前骨髄球(promyelocytes),骨髄球(myelocytes),後骨髄球(metamyelocytes),桿状核球(band cells),分葉核球(segmented cells)と呼ばれ,一般的には桿状核球以降を成熟好中球という。
 好中性顆粒球という名が示すとおり,好中球は成熟段階に応じて特徴的な顆粒を細胞質に持つ1)(Fig. 1)。前骨髄球では一次顆粒(primary granules)あるいはアズール顆粒(azulophilic granules)とよばれる顆粒が形成され,その中にはミエロペルオキシダーゼ(myeloperoxidase: MPO),好中球エラスターゼ(neutrophil elastase: NE or ELANE)などの殺菌性物質が含まれる。骨髄球,後骨髄球では二次顆粒(secondary granules)あるいは特異顆粒(specific granules)と呼ばれる顆粒が出現し,その中にはラクトフェリン(lactoferrin)などが含まれる。桿状核球および分葉核球では,ゼラチナーゼ(gelatinase)を主成分とする三次顆粒(tertiary granule or gelatinase granule)が形成される。さらに好中球成熟の後半で,分泌顆粒(secretory vesicles)と呼ばれる顆粒が形成される。分泌顆粒を構成する膜には様々な受容体が存在している。炎症により好中球が活性化されると,細胞膜との融合により内部が表出して外部のシグナルを細胞内に伝える1)
 骨髄芽球から前骨髄球,骨髄球にかけては細胞分裂により増殖するが(mitotic pool),後骨髄球以降は細胞周期を脱しており,分裂後プール(postmitotic pool)と呼ばれる2)。成熟した好中球は,骨髄で貯蔵プールとして数日とどまった後に骨髄外へ放出される(Fig. 2)。血管内で好中球は,循環中を流れる循環プール(circulating pool)と血管内皮細胞に沿って存在する辺縁プール(marginated pool)に分布する2)。循環プールに存在する好中球のみが末梢血の検査によって測定しうるが,これは全身の好中球プールの一部に過ぎず,感染に際しては骨髄での造血亢進に加えて,貯蔵プールからの動員により十分な好中球が供給される。末梢血中に放出された好中球の滞在時間は,数時間から一日前後ときわめて短い。その後,好中球は臓器の血管外スペースへ移動し,病原微生物の処理にあたる。
 生涯を終えた好中球は,肝臓,脾臓あるいは造血の場でもある骨髄などでアポトーシスを起こし,マクロファージに貪食される3)。病原微生物を貪食した好中球も病巣で細胞死を起こし,マクロファージに貪食される4)。好中球を貪食したマクロファージはサイトカインを分泌し,正または負のフィードバックにより,好中球造血の制御に関わっている3, 5)

好中球数の制御とG-CSF

 成人では一日に1~2×1011個もの好中球が産生され,そのために骨髄細胞成分の60~70%が費やされている6)。すでに述べたように好中球の数は需要に応じて厳密に調節される必要があり,間質細胞との接着やサイトカインなど微小環境による細胞外の因子と,その影響を受けたシグナル伝達分子や転写調節因子(転写因子)など細胞内の因子が協調して,骨髄での好中球造血を制御している。
 顆粒球コロニー刺激因子(granulocyte-colony stimulating factor: G-CSF)は好中球造血を刺激するサイトカインとして同定され,臨床でも骨髄機能不全や化学療法後の好中球減少に対して投与される他,末梢血幹細胞の動員などの目的で用いられている。G-CSFは,生体内では線維芽細胞,血管内皮細胞や骨髄の間質細胞,マクロファージなどで発現が認められ7),分泌された後に細胞表面に存在する受容体を介して造血細胞内にシグナルを伝える(Fig. 3)。G-CSFあるいはその受容体を欠損したマウスでは,定常状態でも末梢血中の好中球数が正常のマウスの約20~25%程度となり,骨髄中の前駆細胞も減少する8~10)。したがってG-CSFが定常状態の好中球数の維持に中心的な役割を果たしていることが示唆される。G-CSFは定常状態のみならず,好中球の需要が亢進する感染時においても骨髄での好中球産生を調節し,骨髄から末梢への動員,好中球減少時のフィードバック機構など,好中球のホメオスターシス維持に多面的に関っている7)。したがって,造血細胞におけるG-CSF受容体の発現制御および受容体からのシグナル伝達が,好中球分化の理解において重要である(Fig. 3)。 無菌状態で飼育されているマウスは,常在菌と共生している通常飼育の場合と比較して定常状態の好中球数が少なくなるが,このメカニズムとして,消化管などの粘膜を介して侵入したリポポリサッカライド(lipopolysaccharide: LPS)と,その受容体であるToll-like receptor 4(TLR4)の関与が明らかにされた11, 12)。LPSは骨髄中の微小環境を形成する間葉系細胞を刺激してG-CSF産生を促すのみならず13),造血幹細胞あるいは前駆細胞上のTLRを直接刺激している可能性も指摘されている14)。これらの結果から,明らかな感染がないと考えられる状態でも,消化管や肺などの粘膜を介して,生体は常に病原微生物とのせめぎあいにさらされており,このことが好中球造血のホメオスターシス維持機構の一部を形成していると考えられる(Fig. 3)。
 病原微生物の体内への侵入が一定レベルを超えると,組織からインターロイキン1(Interleukin 1: IL-1)やIL-8,あるいは腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor-α: TNF-α)など炎症性のサイトカインや2),G-CSFのレベル上昇とともに,顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(granulocyte/macrophage-colony stimulating factor: GM-CSF)などの造血因子が産生される15)。これらの因子により,骨髄や辺縁プールなど貯蔵プールからの迅速な好中球の供給に加えて,骨髄での造血が刺激される。定常状態では分葉核球が末梢血中の好中球の主体となるのに対して,感染などいわゆる“緊急時”には桿状核球の頻度の増加や,後骨髄球など未成熟な段階の好中球の出現を認めることがあり,この現象は「核の左方移動(left shift)」と呼ばれている。
 感染・炎症が収束すると好中球の造血や動員を亢進させていたサイトカインのレベルが低下するとともに,細胞内でもサイトカインのシグナルを負に制御するメカニズムが作動し16, 17),過剰な好中球による臓器障害を防いでいる。
 生体が好中球の数を感知するメカニズムや,どのようにして需要に応じた好中球が供給されているかについては未解明な部分が多く,今後,生体全体のシステムとしての理解が求められる。

好中球造血の転写制御と疾患

 細胞外からのシグナルを受けて,造血幹細胞・前駆細胞の細胞内では,他の系統への分化を促進する遺伝子の抑制や,好中球に特異的な遺伝子の誘導など,遺伝子発現が制御される。その結果,他の系統への分化能を失いつつ,好中球への分化を選択した後に成熟が進み,最終的に需要に応じた好中球を供給する。ここでは,好中球分化に関わる遺伝子発現制御の仕組みの中でも,組織特異的な転写因子を中心に紹介する。
 転写因子はクロマチンDNA上の特定の配列に結合することで,遺伝子の転写効率を正または負に調節する。1990年代に,好中球に特異的な遺伝子の上流で遺伝子発現を調節するプロモーター領域の配列について詳細な検討が行われた。G-CSF受容体のプロモーター領域には,CCAAT/Enhancer Binding Protein(C/EBP)ファミリー転写因子の一つであるC/EBPαの認識配列があり,その部位への結合によりC/EBPαはG-CSF受容体遺伝子の発現を正に制御していることが明らかとなった18, 19)(Fig. 4)。そのほか,MPO20~22),ELANE23)など好中球の成熟に伴って発現する遺伝子のプロモーター領域にはC/EBPαの他にPU.1(Purine-rich box 1,Spi1),Runx1(Runt-related transcription factor 1 or AML1)という転写因子の結合部位が高頻度に認められた(Fig. 4)。これらの転写因子が好中球分化にともなう遺伝子発現の調節において重要な働きをしていることが示唆される。
 G-CSF受容体はリガンドであるG-CSFの結合により,細胞内にシグナルを伝達する。G-CSF受容体の下流で活性化されたJAK1/2は,STAT3やSTAT5をリン酸化する24)。リン酸化されたSTAT3やSTAT5は核内へ移行した後に,転写因子として標的遺伝子の発現を制御する。G-CSF受容体の下流ではJAK/STAT系以外に,RAS/Mek/Erk1/2系,PI3K/Akt系,Srcファミリー(Lyn,Hck)やSykなどのチロシンキナーゼを含む様々な経路が活性化される25)(Fig. 4)。G-CSF受容体からのシグナルによって発現が誘導され,定常状態の好中球の分化に関わる転写因子として,Gfi-1(Growth factor independent-1)26)とC/EBPε27)があり,緊急時の好中球造血に重要な役割を果たすものとしてC/EBPβが知られている28)

C/EBPα
 C/EBPファミリーの転写因子としては,C/EBPα,C/EBPβ,C/EBPγ,C/EBPδ,C/EBPε,C/EBPζの6つのメンバーが知られており,いずれもC末端側にあるロイシンジッパーと呼ばれる構造により,ホモ二量体あるいはヘテロ二量体を形成して特異的なDNA配列に結合する。
 このうちの一つであるC/EBPαのノックアウト(KO)マウスでは,好中球が欠損している29)。マウスが成体になってからノックアウト状態を誘導する,いわゆるコンディショナルKOマウスの観察から,C/EBPαの欠損により好中球前駆細胞のレベルで分化がブロックされていることが明らかとなった30)。C/EBPαは,前述のようにG-CSF受容体,MPO,ELANEなどの遺伝子発現を制御し,実験的に白血病細胞株でC/EBPαを過剰発現させると好中球分化を誘導できることも示されている31)。 好中球分化誘導能に加えて,C/EBPαは強力な細胞周期抑制能を兼ね備えている32~36)。C/EBPαによる細胞周期抑制は,E2F,c-Myc,CDK2/4などの細胞周期制御因子の抑制による。E2Fの抑制は,C/EBPαの直接の結合による以外に,miR-223やmiR-34aなどのmicroRNAを介したメカニズムが報告されている。C/EBPαの発現レベルは,造血幹細胞から増殖の盛んな前駆細胞へ分化するに伴って高くなり28, 37),その後好中球の成熟とともに低下する38)。このことから,C/EBPαは造血幹細胞から好中球への分化を誘導するとともに,その数の制御において重要な役割を果たしていると考えられる。
 C/EBPαの遺伝子変異は急性骨髄性白血病の約10%で認めらる39)。C/EBPαの変異には,分子のN末端側でフレームシフトにより短縮型のアイソフォーム(全長型のp42に対してp30と呼ばれる)を生じるものと,C末端側のDNA結合部分に認められるものがある。興味深いことに,多くの症例で,これら二つの異なるタイプの変異が同時に認められる。二つの変異はそれぞれ別アリルに存在し,互いに協調して白血病発症に寄与していると考えられる。
 C/EBPαの遺伝子変異が認められない場合でも,Runx1-Runx1T1(AML1-ETO,AML-MTG8)40),Flt-3 ITD41),PML-RARα42),BCR/ABL43)など白血病の原因となる遺伝子異常がC/EBPαの発現や機能を低下させている例が数多く報告されている。

PU.1
 PU.1はEtsファミリーに属する転写因子で,単球・マクロファージ,好中球,B細胞で高レベルの発現が認められる。PU.1 KOマウスでは,全ての白血球系細胞および前駆細胞への分化が高度に障害されているのに対し,血小板系,赤血球系造血は軽度の異常にとどまる44~46)。PU.1の発現レベルは,造血細胞分化の分岐点での運命決定において重要な意義を持つ。白血球系と赤血球・血小板系の分岐点ではPU.1と転写因子GATA-1が競合し,PU.1が白血球系への分化を促進する47, 48)。好中球と単球・マクロファージ系の分岐点ではC/EBPαと競合し,C/EBPαが優位となった場合は好中球への,PU.1が優位となった場合は単球・マクロファージ系への分化が促進される49)。PU.1の発現調節領域に変異を導入することによってPU.1の発現量が正常の25%程度となったマウスでは白血病を発症する50)。ヒト白血病においても,発現調節領域のSNP(single nucleotide polymorphisms)や欠失のためにPU.1の発現量の低下が認められたという報告があり51, 52),正常血球分化におけるPU.1発現制御の重要性が示唆される。

Runx1
 Runx1(AML1)はRuntファミリー転写因子に属する転写因子で,Core Binding Factor β(CBFβ)と二量体を形成してDNA上のコンセンサス配列に結合する。Runx1のKOマウスは胎生12.5日で致死となる53)。胎仔の観察からRunx1のKOマウスでは成体型造血が完全に欠如していることが判明した。発生段階での観察結果とは対称的に,Runx1のコンディショナルKOマウスを用いた成体造血の解析では,造血幹細胞あるいは前駆細胞レベルで増殖が亢進している可能性があるが,好中球分化に明らかな異常は認められていない54, 55)。Runx1はPU.1やC/EBPαなど主要な転写因子の制御に関わっており56, 57),幅広く造血全体の制御において重要な役割を果たしていると考えられる。
 Runx1は急性骨髄性白血病・骨髄異形成症候群で最も高頻度に変異が認められる遺伝子である。数多くの染色体転座に加えて点変異が報告されており,その多くが機能喪失型の変異である58)

Gfi-1
 Growth factor independent-1(Gfi-1)はジンクフィンガーという構造をC末端に持つ転写調節因子の一つで,DNAに結合して標的の遺伝子発現を負に制御する抑制因子である59)。Gfi-1はC/EBPαと同様に,造血幹細胞から好中球前駆細胞への分化が進むと発現レベルが高くなり60),その後成熟とともに低下する。Gfi-1のKOマウスでは,末梢血において成熟した好中球が欠損している61, 62)。骨髄中の好中球前駆細胞は維持されているが,単球の形質を持ちながら成熟障害を伴う細胞が蓄積し,骨髄球以降の段階に成熟した細胞が認められないため,C/EBPαよりも遅い段階での好中球分化・成熟に必要と考えられる。Gfi-1の標的として,前駆細胞の増殖に重要な働きをしているHoxA9,Pbx1やMeis1などが報告されている60)。これらの標的遺伝子を抑制することで,Gfi-1が前駆細胞から好中球への成熟段階への切り替えを行っている。M-CSFおよびその受容体やmiR-21,miR-196bは,単球・マクロファージへの分化を促進するが,Gf-1はこれらを転写レベルで抑制し,それによって好中球分化への方向付けをしている63, 64)。 Gfi-1のジンクフィンガー部分の変異が,後述する重症先天性好中球減少症(severe congenital neutropenia: SCN)の一部の症例で認められている65)。この変異は正常のGfi-1の機能を抑制することが確認されており63),ヘテロ接合体で好中球減少症を発症する。また,Gfi-1のコーディング領域のSNPと急性骨髄性白血病の発症との相関が報告されている66)

C/EBPε
 C/EBPファミリーメンバーの一つ,C/EBPεは骨髄球から後骨髄球にかけて高いレベルでの発現が認められる38, 67)。C/EBPεのKOマウスは,成熟段階特異的な顆粒形成などに障害が認められ68),好中球の成熟あるいは機能制御に必須であることが示されている。C/EBPεはC/EBPαと同様に細胞周期制御因子E2F1を負に制御して,細胞増殖を抑制する69)。C/EBPαの発現が細胞増殖の盛んな前駆細胞レベルで高いのに対して,C/EBPεの発現はより成熟の進んだ段階で認められている。C/EBPεは,好中球の成熟に伴い,細胞周期を脱して増殖能を失う過程で,重要な働きをしていることが推測される。
 C/EBPεの機能喪失型の変異は好中球の成熟異常を認める好中球特異(二次)顆粒欠損症の一部の症例で見出されており70, 71),ヒトでも顆粒形成,および好中球の成熟に必須であることが推測される。

C/EBPβ
 前述のようにC/EBPα KOマウスでは定常状態において好中球が欠損しているが,IL-3やGM-CSFのようなサイトカインで刺激すると成熟した好中球の産生が誘導される28)。このようなサイトカイン刺激など,ストレス存在下の好中球産生には,C/EBPαと同じファミリーに属するC/EBPβが重要な働きを担っている28, 72, 73)。C/EBPβは感染時に造血幹細胞や前駆細胞の増幅に関与していることがマウスの系で観察され74),同様の機能はゼブラフィッシュの系でも確認された75)。C/EBPβは,C/EBPαと同様の好中球分化誘導能をもつが,細胞周期抑制作用は弱い。定常状態の好中球造血はC/EBPαへの依存度が高いが,感染などで好中球の需要が増した場合(緊急時)にはC/EBPβへの依存度が高くなり,このような使い分けが,好中球の数の厳密な制御に関与していると考えられる。
 C/EBPβは,感染に対する白血球増多反応のように,成熟好中球の供給が亢進しているような病態への関与が報告されている。急性前骨髄性白血病のレチノイン酸(all-trans retinoic acid: ATRA)による治療では,大量の白血病細胞から好中球の分化が誘導されるが,この過程にはC/EBPβが関与している76)。また慢性骨髄性白血病の慢性期も成熟好中球をはじめとする顆粒球系細胞の増多が特徴的であり,この病態にもC/EBPβが関与している77)。C/EBPαと同様に,C/EBPβにもN末端を欠いた短縮型のアイソフォーム(ほぼ全長型のliver activating protein: LAPに対してliver inhibitory protein: LIPと呼ばれる)が存在し,白血病の病態への関与が報告されている78)

重症先天性好中球減少症と遺伝子異常

 重症先天性好中球減少症(severe congenital neutropenia: SCN)は,好中球減少(<500/μl)が慢性に持続し,生後反復する感染症を特徴とする遺伝性の疾患であり,1950年代にKostmannが遺伝性好中球減少症としてはじめて報告した79)。骨髄では,前骨髄球,骨髄球の段階で成熟障害が認められる。SCN患者の好中球は形態異常や機能低下を伴うことが多く,容易にアポトーシスに陥る。かつては重症の感染症により乳幼児期に死亡する症例が多数を占めたが,G-CSF製剤の投与により好中球数が維持され,継続投与により長期生存が可能となっている。しかし,特に高用量のG-CSFの長期投与中に,G-CSF受容体などに新たな変異が蓄積され,白血病や骨髄異形成症候群を発症するリスクが高くなるため,造血幹細胞移植施行の適切な時期・方法が検討されている80)
 1999年にELANEの遺伝子異常が報告されて以降,SCNの病態形成のメカニズムに関する発見が相次いでいる。現在までにELANE以外に,HAX1(HCLS1-associated protein X-1),前述のGfi-1,G6PC3(Glucose-6-Phosphatase 3)やWASP(Wiskott-Aldrich syndrome protein),G-CSF受容体などの遺伝子変異が報告されている。これまでのところELNAEの変異がSCNの半数以上を占め,これにHAX1遺伝子異常が続き,その他の変異は稀である81)

好中球エラスターゼ(ELANE)
 ELANEの変異は,1999年に周期性好中球減少症ではじめて見いだされ82),引き続いてSCNでの変異が報告された83)。遺伝子変異によるELANEの細胞内輸送異常や86),蛋白質のミスフォールディング(折りたたみ異常)による小胞体ストレスの増加などに起因するアポトーシスの亢進や87),ELNAEの遺伝子レベルでの発現低下などが報告されている88)。しかし,ELNAEのKOマウスでは好中球の殺菌能に障害が認められるが,好中球減少は認められず84),SCNで認められるELANE変異をノックインしたマウスモデルでも好中球減少は再現されていない85)。このように,ELNAEの変異と好中球減少との関連については不明な点が多い。

HAX1(HCLS1-associated protein X-1)
 HAX1はHCLS1(Hematopoietic cell-specific Lyn substrate 1)と結合する35kDの細胞質内タンパク質であり,ほぼ全身の細胞で発現している。細胞内ではミトコンドリアや小胞体,核膜などに局在し,多面的な働きにより,抗アポトーシス作用を持つと考えられている。2007年にSCNでの変異がはじめて報告された89)。患者細胞では,変異によるSTOPコドンの挿入のため,HAX1遺伝子の発現レベルが顕著に低下している。HAX1 KOマウスでは,リンパ球および神経系の細胞でアポトーシスの亢進が認められるが,好中球造血での異常は明らかではない90)。最近になり,HAX1がG-CSF受容体からの細胞内シグナル伝達経路において重要な働きをしている可能性が指摘されており91),詳細について後述する。

G6PC3(Glucose-6-Phosphatase 3)
 糖代謝に関わるG6PCの触媒サブユニット一つであり,SCNにおけるミスセンス変異が2009年に報告された92)。同じファミリーのG6PC1は肝および腎での発現が高く,G6PC2が膵の内分泌系細胞に特異的に発現しているのに対し,G6PC3は全身の細胞で発現が認められる。SCNで認められるG6PC3変異による好中球減少は,G6PC3 KOマウスでも再現されている93)。G6PC3の変異により,小胞体ストレスが増加し,好中球のアポトーシスが亢進する。この小胞体ストレス増加の原因として,タンパク質への糖鎖付加の障害やNADPH産生障害による酸化還元反応制御の異常などが考えられている。
 細胞内でG6PCファミリーを小胞体へ輸送するglucose-6-phosphatase translocase(G6PT)の変異が糖原病の一部で見出されており94),この場合にも好中球の数の減少と機能低下を伴う。G6PTのKOマウスでも好中球のアポトーシス亢進による好中球減少が認められており95),好中球造血におけるG6PC3/G6PTを介した糖代謝の重要性が示唆される。

WASP(Wiskott-Aldrich Syndrome protein)
 WASPはX染色体上にコードされ,造血細胞の細胞質に特異的に発現している。細胞外からのシグナルに反応して,アクチン(Actin)の重合の制御を行い,細胞内のシグナル伝達や遊走,貪食,細胞分裂などを制御している。WASPの機能喪失型の変異は血小板減少,湿疹,免疫不全を三主徴とする同名の疾患で見出されている。これに対して,SCNでは恒常的活性型変異が報告されており96),これらの症例では骨髄異形成も認められる97, 98)。WASPの活性型変異を持つ好中球前駆細胞ではアポトーシスの亢進やゲノムの不安定性が惹起されることが示されており,好中球造血におけるアクチン再構成の制御の重要性が示唆される。

SCNとG-CSF受容体シグナル
 最近,主にELANEまたはHAX1の変異を持つSCNの症例の詳細な検討から,新たなG-CSF受容体のシグナル伝達経路に関する報告が相次いでおり91, 99, 100),これらに関して今後検証が進むものと思われる(Fig. 5)。
 LEF-1(lymphoid enhancer-binding factor 1)はHMG(High Mobility Group)boxドメインと呼ばれるDNA結合モチーフを共通に持つLEF-1/TCFs(T cell factors)ファミリーに属する転写因子である。従来は,その名のとおりリンパ球系での多彩な機能が注目されており,その他の造血細胞での機能はあまり知られていなかった。ところが好中球造血において,G-CSF受容体からのシグナルによりLEF-1の発現が亢進し,LEF-1はC/EBPαを直接の標的遺伝子として制御していることが判明した99)。SCN患者では,LEF-1の発現が非常に低く,それに伴うC/EBPαの発現低下のために,好中球分化が障害されている。このLEF-1の発現はG-CSF受容体に結合するHCLS1によって制御されている91)。HCLS1は,Src homology 3(SH3)ドメインを有し,G-CSF受容体に刺激が入ると,LynやSykなどのチロシンキナーゼにより,チロシン残基のリン酸化を受けて活性化する。活性化されたHCLS-1は,LEF-1の核内への移行を促進する。核内へ移行したLEF-1は,LEF-1自身の発現とともにC/EBPαの発現を正に制御して好中球分化を促進している。HCLS1の発現および,G-CSF受容体のシグナル伝達における機能には,HAX1が必要と考えられている。
 SCN患者では,前述のように定常状態の好中球造血に必須の転写因子C/EBPαの発現レベルが低下しているにも関わらず,高用量のG-CSF投与により,好中球数の維持が可能である。このことはC/EBPαに依存しない経路の存在を示唆する。好中球前駆細胞では,G-CSFの刺激によってNicotinamide phosphoribosyltransferase(NAMPT)の発現上昇が認められる100)。NAMPTはnicotinamide adenine dinucleotide(NAD+)の生合成の律速酵素である。NAMPTおよびNAD+レベルの上昇は,NAD+依存性の脱アセチル化酵素Sirtuin-1(SIRT1)の発現亢進をもたらし,SIRT1はC/EBPαまたはC/EBPβとの結合により,これら両者を活性化して,好中球の分化を促進する。したがって,SCN患者の多くでG-CSF投与に反応して好中球数が維持されるのは,C/EBPβによる緊急時好中球造血の経路が保存されているためであると考えられる。
 SCNで見出されている遺伝子変異は,転写制御,殺菌性プロテアーゼ,細胞骨格制御,アポトーシス制御,糖代謝など異なるスペクトラムに属する分子で見出されており,ELANEをはじめとして,遺伝子変異と好中球減少との関わりについては未だ不明な点が多い。今後,患者骨髄サンプルからのiPS細胞の樹立などにより病態の解明が進み,その成果がヒト好中球造血のホメオスターシス維持のメカニズム解明のための大きな道標となることが期待される。

おわりに

 G-CSFに代表される細胞外の刺激を受けて,好中球あるいはその前駆細胞内では,SCNの原因遺伝子で認められるような多彩なスペクトラムの分子が,時空間的に互いに関連しあいながらダイナミックに好中球の分化・成熟,増殖,アポトーシスおよび機能を制御している。本稿で紹介しきれなかった多くの部分を含めても,解明されたことはまだ限定的あり,今後新たな発見が続くと予想される。本稿が,基礎研究および臨床で必要な好中球造血の理解の一助になれば幸いである。

文  献
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