演題詳細

一般口演 / Oral Session

一般口演 88 (Oral Session 88) :ITP・トロンボポエチン (ITP and Thrombopoietin)

print

日程
2013年10月13日(日)
時間
09:15 - 10:45
会場
第13会場 / Room No.13 (札幌市教育文化会館 3F 研修室301)
座長・司会
宮崎 浩二 (Koji Miyazaki):1
1:北里大学医学部 血液内科学
 
前へ戻る

ステロイド無効・不耐容の特発性血小板減少性紫斑病に対するエルトロンボパグの効果と副作用に関する報告

演題番号 : OS-3-83

翁 家国 (Iekuni Oh):1、岡塚 貴世志 (Kiyoshi Okatsuka):1、藤原 慎一郎 (Shinichiro Fujiwara):1、大嶺 謙 (Ken Ohmine):1、鈴木 隆浩 (Takahiro Suzuki):1、森 政樹 (Masaki Mori):1、窓岩 清二 (Seiji Madoiwa):2、永井 正 (Tadashi Nagai):1、室井 一男 (Kazuo Muroi):1、小澤 敬也 (Keiya Ozawa):1

1:自治医科大学 血液科、2:自治医科大学 分子病態研究部

 

【目的】ステロイド無効・不耐容の特発性血小板減少性紫斑病患者に対するエルトロンボパグの効果と副作用を知る。【方法】発売開始から2013年3月31日までに当院でレボレード錠が投与された32例について患者背景、投与開始から3ヶ月後の投与状況、安全性について解析した。【結果】対象患者は男性14人、女性18人の合計32人。年齢中央値64歳(範囲31-90歳)。レボレード投与までの罹病期間の中央値58.5ヶ月(範囲0-443ヶ月)であった。併存疾患として糖尿病19%、甲状腺疾患19%が認められた。糖尿病を含む白内障、緑内障、骨粗鬆症など、使用中のステロイドに起因すると思われる併存症が34%に上った。レボレードの投与理由はステロイド無効50%、依存性19%、不耐容19%であった。全体の奏効率は88%にのぼり(CR :血小板10万以上:72%、PR:血小板5万から10万:16%)、無効例は僅かに12%であった。投与前の血小板数は1.6±1.7万であったが、有効例では20.7±11.6万と上昇した。レボレード投与前に必要であったステロイドホルモンの投与量は20.3±15.1mgであったが、投与後4.3±6.6mgへと有意に減少した(p=0.0001)。更に糖尿病についてはHbA1c 8.3±2.3から5.5±0.3と改善した(p=0.05)。有効例の87.5%は投与を継続している。副作用の発現率は37.5%であった。肝障害15.6%、関節痛6%、薬疹6%は軽度のものであった。薬疹は初期には出現せずステロイド減量ととに出現した。重篤な副作用は2例(6.3%)に観察され、深部静脈血栓症と不安定狭心症であった。【結論】ステロイド無効、あるいは糖尿病などの副作用のため継続困難なITP患者に対して、レボレードは比較的安全に使用でき極めて有用であった。ステロイドの減量効果にも優れ、結果として糖尿病のコントロールも改善した。血栓・塞栓症を可能な限り回避するために、抗リン脂質抗体と虚血性心疾患等のスクリーニングをなお一層強化することが勧められる。

前へ戻る