演題詳細

ポスター / Poster

ポスター 32 (Poster 32) :悪性リンパ腫:治療

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日程
2013年10月11日(金)
時間
16:50 - 17:50
会場
ポスター会場 / Poster (ロイトン札幌 3F ロイトンホールABCD)
座長・司会
磯部 泰司 (Yasushi Isobe):1
1:聖マリアンナ医科大学 血液・腫瘍内科
 
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悪性リンパ腫に対するL-asparaginaseを含む化学療法投与の臨床的効果と抗体産生

演題番号 : PS-1-238

築根 豊 (Yutaka Tsukune):1、磯部 泰司 (Yasushi Isobe):2、佐々木 純 (Makoto Sasaki):1、小松 則夫 (Norio Komatsu):1

1:順天堂大学 血液内科、2:聖マリアンナ医科大学 血液・腫瘍内科

 

【諸言】L-asparaginase(L-Asp)は急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫の治療薬として用いられるが、アレルギー反応などの有害事象により継続投与が難しいことがある。今回我々は、成人悪性リンパ腫に対するL-Aspを含む化学療法において、L-Aspの有害事象、抗体産生とL-Aspの血中濃度について検討した。【方法】順天堂医院で2006年から2009年にSMILE(methotrexate、ifosfamide、etoposide、steroid、L-Asp)療法、または、MILD(methotrexate、ifosfamide、dexamethasone、L-asp)療法を受けた悪性リンパ腫20例を対象とした。L-Aspは1回6000 KU/m2をSMILE療法ではday8-20に7日間、MILD療法ではday5-9に3日間静脈内投与した。L-Asp投与後の有害事象および治療効果を評価し、投与前及び2回目投与翌日のL-Asp血中濃度と抗L-Asp抗体価(IgG、IgE)を測定した。【結果】患者内訳は、SMILE療法を受けた5例、MILD療法を受けた15例で、L-Aspの総投与回数の中央値は5回 (3-22回) 、10回以上投与をされた症例は8例あった。20例中grade3以上の非血液毒性として、蕁麻疹2例(10%)、アナフィラキシー1例(5%)、肝機能障害7例(35%)、リパーゼ上昇を1例(5%)に認めた。半数以上の症例で新鮮凍結血漿を投与した。抗L-Asp抗体は投与前からIgG陽性が7例(35%)あり、うち2例はIgEも陽性だった。4例(20%)で経過中にIgE抗体が出現し、出現までの投与回数の中央値は12回 (3-22回) だった。蕁麻疹・アナフィラキシーを起こした3例はいずれも投与後IgG、IgE抗体価が急上昇した。抗体価の急上昇にも関わらずアレルギー反応のなかった1例ではsilent inactivationを認めた。L-Asp投与後の血中濃度は抗体価上昇のない場合で有意に高かった(p=0.0004)。【考察】本邦では薬価収載された代替薬剤のないL-Aspを有効に活用するために、抗体価の上昇を起こさず長期間使用できる投与方法を検討する必要があると考えられた。

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