演題詳細

ポスター / Poster

ポスター 12 (Poster 12) :MDS:臨床 1

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日程
2013年10月11日(金)
時間
16:50 - 17:50
会場
ポスター会場 / Poster (ロイトン札幌 3F ロイトンホールABCD)
座長・司会
波多 智子 (Tomoko Hata):1
1:長崎大学原爆後障害医療研究所 血液内科学研究分野(原研内科)
 
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骨髄球系白血病細胞の皮膚腫瘤に対してアザシチジンが著効した1例

演題番号 : PS-1-81

橋村 光晴 (Mitsuharu Hashimura):1、金子 仁臣 (Hitomi Kaneko):2、井上 敦司 (Atsushi Inoue):1、相本 瑞樹 (Mizuki Aimoto):1、市原 弘善 (Hiroyoshi Ichihara):1、坂本 恵利奈 (Erina Sakamoto):1、大澤 政彦 (Masahiko Ohsawa):3、通堂 満 (Mitsuru Tsudo):2、平井 学 (Manabu Hirai):1

1:四天王寺病院 血液内科、2:大阪赤十字病院 血液内科、3:大阪市立大学大学院医学研究科 診断病理学

 

【緒言】髄外病変に対するアザシチジン(AZA)の治療報告はない。今回我々は、皮膚浸潤で増悪が先行した骨髄異形成症候群(MDS)に対しAZAを投与し、骨髄だけでなく皮膚病変に対しても良好な反応が見られた症例を経験した。また芽球が形質細胞様樹状細胞(PCD)由来の表面マーカーを示しており、合わせて報告する。【症例】87歳、男性。平成19年に貧血で発症、高齢で輸血が必要でなかったため骨髄検査は施行せず経過観察となった。平成23年冬頃から右前腕部に発赤を伴う皮膚腫瘤が出現、皮膚生検でmyeloid leukemic cellの密な浸潤を認め、髄外病変での増悪と診断した。貧血の進行認めず、経過観察となった。平成24年、貧血が進行したため骨髄検査を施行しMDS(RA, normal karyotype, IPSS=low)と診断した。積極的治療を希望されず、輸血のみで経過観察を継続していた。その後皮膚腫瘤が両下肢にも出現、右前腕部腫瘤においては自壊し動脈出血を来した。全身状態も悪化したため、入院加療となった。入院時骨髄検査でMDS(RAEB2, normal karyotype, IPSS=High)に進展していた。芽球の表面マーカーはHLA-DR+, CD123+, CD3-, CD14-でPCD由来であると考えられた。全身状態の改善を目指し、AZA(75mg/m2,iv)を開始した。1コースで皮膚病変部の発赤は消褪し、腫瘤も縮小、骨髄芽球も減少しPRと診断した。現在AZA 3コース目を施行中だが、病勢再燃なく良好に経過している。【結語】MDSの髄外腫瘍に対してAZAが著効した一例を経験した。AZAの脾臓、胸腺、肝臓への組織移行性はラットで証明されているが、今回の症例から皮膚への移行性も十分にあり、髄外での抗腫瘍効果も期待できると考えられた。ただAZAの効果に疾患特異性も言われており、本症例の芽球がPCD由来であることが、治療効果に影響した可能性も示唆される。一方AZA治療時の合併症にSweet病が知られているが、このこともAZAの組織移行性と関与するものかもしれない。

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