演題詳細

一般口演 / Oral Session

一般口演 26 (Oral Session 26) :CML:臨床TKIその他

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日程
2013年10月11日(金)
時間
15:25 - 16:25
会場
第7会場 / Room No.7 (ロイトン札幌 2F リージェント)
座長・司会
鳥本 悦宏 (Yoshihiro Torimoto):1
1:旭川医科大学病院 腫瘍センター
 
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dasatinib内服によりCMLクローンによると考えられる重度の骨髄抑制を脱した症例

演題番号 : OS-1-134

中嶋 康博 (Yasuhiro Nakashima):1、中前 博久 (Hirohisa Nakamae):1、坂部 真奈美 (Manami Sakabe):1、西本 光孝 (Mitsutaka Nishimoto):1、康 秀男 (Hideo Koh):1、日野 雅之 (Masayuki Hino):1

1:大阪市立大学 血液腫瘍制御学

 

【緒言】チロシンキナーゼ阻害剤は、慢性骨髄性白血病(CML)に対し効果的な治療法であり予後を大きく改善した。だが一方で薬剤の副作用のため不耐容となり、中止せざるを得ないケースがしばしば存在する。今回我々はnilotinib投与にて重度の骨髄抑制状態となったが、CML残存病変に対してdasatinib投与したところ、CMLの軽快とともに正常造血能が回復した症例を経験したので報告する。【症例】34歳の女性。平成24年6月にCML-CPを発症し、nilotinib 600mgの内服を開始した。1ヶ月後血液学的寛解(CHR)を達成したが、2ヶ月後血小板減少、月経過多のため内服中断となった。しかしさらに1ヶ月後grade4の好中球減少、血小板減少を認め、出血傾向も出現したため緊急入院となった。骨髄精査では、90%以上が脂肪髄で一部膠様変化を認める骨髄不全像を呈していた。一方でフィラデルフィア染色体は2/14で検出され、Amp-CML>626コピーであり、CMLの明らかな残存を認めた。薬剤中止後既に6週間を経過しており、薬剤性の骨髄抑制は否定的であったため、CMLクローンによる正常造血の障害を疑い、輸血依存下にdasatinib 50mg内服を開始した。内服開始後3週間で血小板輸血依存から離脱し、4週目にはAmp-CML 468コピーと腫瘍量の低下を認めた。また5週目の骨髄精査では30%以上を細胞成分が占める低形成骨髄へと明らかな造血能の回復が認められた。その後外来通院にて大きな副作用認めず、3ヶ月後よりdasatinibの増量を行い、CHRを維持している。【考察】grade4の骨髄抑制が遷延し、緊急幹細胞移植の選択肢も考慮すべき状態であったが、dasatinib内服にてCMLの改善とともに正常造血の回復を認めた。残存CMLクローンによる造血障害を疑う示唆に富む症例と考えられる。

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