演題詳細

一般演題

一般演題19 : 大腸化学療法1

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日程
2012年7月18日(水)
時間
08:30 - 09:30
会場
第22会場(富山県民会館1F 美術館)
司会
中村 利夫 (浜松医科大学外科学第二)

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大腸癌におけるcetuximabの抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性と細胞表面EGF-R発現との関連

演題番号 : O-19-7

瀬尾 雄樹:1 石井 良幸:1 落合 大樹:1 福田 和正:1 林田 哲:1 遠藤 高志:1 長谷川 博俊:1 北川 雄光:1 

1:慶應義塾大学外科 

 

【背景】大腸癌に対する抗EGF-R抗体薬であるcetuximabの作用機序の1つとして,抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性による効果が論じられているが,このADCC活性とEGF-R発現量やシグナル伝達系の遺伝子異常との関連については未だ明らかでない.【目的】大腸癌細胞株におけるcetuximabのADCC活性と細胞表面EGF-R発現およびシグナル伝達系遺伝子異常との関連について明らかにすることを目的とした.【方法】ヒト大腸癌細胞株(HT29, HCT8, HCT116, DLD-1, SW480)を対象とし,陽性コントロールにヒト基底細胞癌細胞株(A431)を使用した.これらの大腸癌細胞株における細胞表面EGF-R発現は,フローサイトメトリー法を用いて解析した.また,ADCC活性はLDH放出アッセイを用いて測定した.エフェクター細胞は,健常者由来の末梢血から調整した末梢血単核球を使用した.エフェクター細胞:ターゲット細胞(E:T)比は,20 : 1,10 : 1に,また暴露するcetuximabの濃度は0μg/ml,10μg/ml,100μg/mlに設定した.ADCC活性値と細胞表面EGF-R発現量との関係を統計学的に検討した.【結果】大腸癌細胞株における細胞表面EGF-Rは,HCT8,DLD-1,SW480で高発現であり,HT29,HCT116では低発現であった.全ての細胞株において,cetuximabの濃度が100μg/ml,E:T比=20:1のとき,ADCC活性は最大値を示し,細胞表面EGF-R発現量とADCC活性との間には有意な強い相関関係を認めた(R=0.949,P=0.001).また,EGFシグナル伝達系の遺伝子変異とADCC活性との間には明らかな相関関係を認めなかった.【結語】CetuximabによるADCC活性は,EGFシグナル伝達系遺伝子異常に関係なく,細胞表面EGF-R発現と相関する可能性が示唆された.

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