演題情報

ワークショップ

開催回
第62回・2017年・横浜
 

セントラルサプライの配管方式や運転状況による配管内の組成変化

演題番号 : WS-25-2

小野 信行:1、西久保 祐次:1、中島 正一:1、東 治道:2

1:聖マリア病院臨床工学室、2:聖マリア病院腎臓内科

 

国内の人工腎臓設置台数は2015 年末の時点で133,538 台を数え,その大多数はセントラル透析液供給システム(CDDS)による透析監視装置(コンソール)にて使用されている.効率よく多人数に同一組成の透析液を安定して供給するCDDS は,本邦における透析治療の普及に大きく寄与している.デメリットとしては,個々の患者への処方透析が出来ない点であるが,個人用透析装置を採用している諸外国からは省力化に優れた合理的方式として認識されている.一方,CDDSに使用される透析液原液は個人用透析装置と同一であるが,希釈調製されてダイアライザーに到達するまでの時間と距離は,システム的に長くなることが避けられない.さらに,コンソールまでの配管方式に,シングルパス配管やループ配管などがあり,施設の規模や方式によって到達距離は大きく異なっている.また希釈方式は,定量ポンプ式,バッチ式,流量制御式などがあり,安定供給のためには送液タンクの容量をある程度大きくする必要があるため,透析監視装置の稼働状況によってはタンクの容積と供給量のバランスが不安定となりうる.そのため,CDDS で希釈調整された透析液と透析監視装置に供給される透析液の組成変化が大きくなることが知られているが,その対応策は一般的に確立されていない.
血液透析の施行目的の一つに酸塩基平衡の是正があり,治療により代謝性アシドーシスが是正されている.アシドーシス是正状況の評価方法の一つとして血液ガス分析装置によるpH の評価があるが,pH は患者の生命予後にも影響することが報告され,管理には慎重を要する.pH に影響する因子として透析液の組成や透析効率の大小が影響を及ぼすと考えられるが,供給される透析液組成が透析液の消費状況により変化することは是正レベルの変動をきたす恐れがあり,治療初期から終了まで組成の安定した透析液の供給が望ましい.
この度のワークショップおいて,セントラルサプライの配管方式や運転状況による配管内の組成変化を検討したので報告する.

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