演題情報

ワークショップ

開催回
第62回・2017年・横浜
 

糖尿病血液透析患者の食生活管理

演題番号 : WS-06-2

北島 幸枝:1,3、三上 憲子:2、兵藤 透:3、佐藤 譲:4

1:東京医療保健大学医療栄養学科、2:くらた病院、3:えいじんクリニック、4:佐藤循環器科内科

 

透析患者の食生活管理(食事療法)は,原疾患にかかわらず患者個々に適正なエネルギーやたんぱく質などの栄養素摂取と食塩・水分管理,カリウム,リンの管理が基本であるが,糖尿病透析患者はさらに血糖の管理が加わる.
慢性透析患者の食事療法基準におけるエネルギー量の設定は,性別,年齢,合併症,身体活動度を配慮するよう明記され,糖尿病を合併している場合は血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012 に準じて適宜エネルギー制限を行うよう後述されている.エネルギー収支バランスは体重の変化で評価できる.肥満ややせ,低栄養の改善,良好な栄養状態の維持を目的とした摂取エネルギー量の管理は重要である.しかし,血糖管理としては,血糖値に影響を及ぼす炭水化物(糖質)の摂取量と各食の配分に配慮した患者教育と管理をしなければならない.
透析患者の家族形態,食生活背景はさまざまである.したがって,管理栄養士やスタッフは,まず患者の生活背景を把握し,患者の食生活に合わせた実践できる教育内容を検討する必要がある.そのうえで,エネルギー摂取と良質なたんぱく質を適正量確保し,カリウムやリンの管理もできるよう食品構成表(1 日,各食の食品群の配分)などを利用して各食品群の目安量や食品・料理の選択など具体的に指導する.血糖管理は,炭水化物の摂取源である主食を固定量とし食品構成表で示しておくと分かりやすい.また,摂取する炭水化物量を一定にする食生活を指導する教育手法(カーボカウント)も効果的である.また,患者の生活状況の確認や情報交換には,患者の家族や介護者との連絡ノートを用いるのも良い.
糖尿病透析患者は,合併症の発症および重症化や栄養障害の発生を防ぐために,透析食食事療法の基本に加え継続した血糖管理が重要である.患者が実行可能な教育手法を適切に選択し,血糖管理も含めた食生活管理をしていくべきである.発表では,事例を挙げて報告する.

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