演題情報

ワークショップ

開催回
第62回・2017年・横浜
 

アフェレシス療法における安全対策の基本

演題番号 : WS-05-6

篠田 俊雄:1

1:つくば国際大学医療保健学部医療技術科

 

アフェレシス療法の施行でもっとも大切なことは,適用を決定するにあたりその有効性とリスクを考慮し,代替治療との優劣を十分に検討することである.主治医がアフェレシス療法の知識・経験に乏しい場合には,専門医や専門臨床工学技士によく相談することが肝要である.また,治療開始前に治療スケジュールや治療目標を決めて,開始後に経過をみながら修正していくことが安全な治療につながる.この点を患者および家族に十分に説明し,書面で同意を得ておく必要がある.リスクを伴う治療のため漫然と実施することは避ける必要がある.アフェレシス療法は易感染性のある重篤な患者に対して集中治療室や専用の治療部門,透析室などにおいて,医師,臨床工学技士,看護師がチームで行う場合が多い体外循環治療である.このため,安全対策の基本は,(1)体外循環自体のリスクの把握,(2)不備のない体外循環回路の準備,(3)バスキュラーアクセスの選択と安全な設置,(4)血漿分離膜をはじめとする人工材料の性質の把握,(5)使用する抗凝固薬や置換液などの薬剤や製剤による可能性のある有害事象の認識,(6)対象患者の病状把握とチーム内での共有,(7)血流感染や接触感染の防止対策が要求される.さらにチーム医療のリーダーとなる医師が十分な患者情報と治療方針をチームに提供し共有するとともに,文書で明確な指示を与えることが何よりも重要である.口頭による,あるいは不明確な指示はスタッフによる思い込みや誤解を生み,思わぬ人為的な事故を起こすリスクがある.

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