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第62回・2017年・横浜
 

神経疾患におけるアフェレシス技術の展望

演題番号 : WS-05-4

王子 聡:1、小川 智也:2、長谷川 元:2、野村 恭一:1

1:埼玉医科大学総合医療センター神経内科、2:埼玉医科大学総合医療センター人工腎臓部

 

これまでにアフェレシスは,免疫性神経疾患に対して治療において広く用いられてきた.その対象疾患は,視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD),多発性硬化症(MS),ギラン・バレー症候群(GBS),慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP),重症筋無力症(MG)であり,これらの疾患の増悪期に対する治療として用いられてきた.しかし,近年の各疾患における新たな病態の解明に伴い,抗NMDA(N-methyl-D-aspartic acid)受容体脳炎,抗VGKC(voltage-gated potassium channel)複合体抗体関連疾患を含む自己免疫性辺縁系脳炎に対する治療においてもアフェレシスが用いられるようになり,免疫性神経疾患におけるアフェレシスの適応が拡大しつつある.免疫性神経疾患の治療におけるアフェレシスの治療効果は,各種の抗神経抗体をはじめとする液性因子の除去,サイトカイン除去などに伴う体外免疫調節機能によるが,その詳細な機序についても徐々に明らかとなりつつある.アフェレシスにおける合併症として,施行中の血圧低下,フィブリノーゲン低下に伴う出血傾向などが知られるが,そのような凝固因子の低下を軽減するために,選択的血漿交換療法などの新たな技術が臨床応用されつつある.本講演では,各免疫性神経疾患に対するアフェレシスの適応拡大,および新たな方法についての展望を述べたい.

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