演題情報

シンポジウム

開催回
第62回・2017年・横浜
 

高齢透析導入患者の身体機能と導入後早期生命予後

演題番号 : SY-16-2

谷澤 雅彦:1、木戸 亮:2、柴垣 有吾:1

1:聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科、2:稲城市立病院健診科

 

【背景】血液透析患者の死亡率は導入直後が最も高く重要な問題である.本来透析患者の生命予後が欧米諸国と比較すると圧倒的に良好な日本人透析患者も,導入後早期においては同様である.身体活動度は透析導入後に低下し生命予後とも関連するが,導入時の身体活動度と早期死亡の関連は明らかでない.
【方法】日本透析医学会年末調査データ(JRDR-09005)で,2007 年血液透析導入患者33,281 名の導入後3 ヶ月以内の早期死亡発生頻度を分析した.また7,664 名の導入時身体活動障害度(導入基準の日常生活障害度: 軽度/ 中等度/ 高度)と早期死亡の関連を,年齢の違いを考慮し,患者背景因子による調整リスク比で推定した.
【結果】集団全体の7.1% が早期死亡し,1 年以内死亡の14% の半数を占めていた.また80 歳以上の高齢者に限定すると15.8% が早期死亡,30.2% が1 年以内に死亡していた.全体では身体活動障害軽度群と比べ,障害度が高いほど早期死亡のリスクが高かった(リスク比: 中等度2.38,高度3.93).特に導入時年齢80 歳以上でかつ日常生活障害度高度群は37% が早期死亡,60 歳未満の軽度群と比べ早期死亡のリスクが15.2 倍高かった.
【結語】血液透析導入時の身体活動度は導入後早期死亡と関連していた.特に平均余命と同程度の80 歳を超える高齢透析導入患者は導入後早期死亡が多く,身体活動度と強く関連していた.

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