演題情報

口演

開催回
第62回・2017年・横浜
 

クエン酸第二鉄による鉄補充効果と生体障害性に関する検討

演題番号 : O-0337

渡邉 公雄:1、朱 万君:2、谷 良宏:3、中山 昌明:2

1:東北大学病院血液浄化療法部、2:東北大学病院慢性腎臓病透析治療共同研究部門、3:谷病院

 

【目的】経口リン吸着薬(クエン酸第二鉄:FC)による腎性貧血改善効果が示されているが,鉄静注療法と生体への影響がどのように異なるか明らかでなく両者の差異を検討した.
【方法】6 例の血液透析患者を対象としてコントロール(無投与),FC経口投与(透析開始時3000 mg1 回投与),含糖酸化鉄(FO)静注投与(透析開始直後40 mg・ 5 分間投与)に分け,各期の鉄代謝マーカーと酸化ストレス/ 抗酸化マーカーを評価した.
【結果】両鉄剤投与で血清鉄とトランスフェリン飽和度(TSAT)はいずれも有意に増加したが,FO ではFC と比較して血清鉄値は低かったにもかかわらず非トランスフェリン結合鉄が出現,TSAT は低値で推移した.FO において治療前後でミエロペルオキシダーゼが有意に上昇,チオレドキシンは抑制された.
【結論】FO 静注はトランスフェリン非結合鉄の上昇により酸化ストレス増強や抗酸化系の抑制に関与する可能性がある.一方,FC 経口投与では鉄補充効果と生体障害性の観点から静注鉄治療より有効で安全である可能性が示された.

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