演題情報

口演

開催回
第62回・2017年・横浜
 

迅速な血液透析と適切な全身管理により救命しえたLi中毒の一例

演題番号 : O-0107

加藤 由貴:1、倉沢 史門:1、伊藤 岳司:1、倉田 久嗣:1

1:豊田厚生病院腎臓内科

 

【症例】54 歳,男性
【経過】精神科病院で躁うつ病を入院管理され炭酸Li 内服.転院1 月前腎機能正常,Li1.24mEq/L.転院6 日前に頭痛,めまい出現.転院3 日前に見当識障害,失禁,多尿出現.意識障害の進行と腎機能障害のため当院転院.身体所見でミオクローヌスあり,Cre5.08mg/dl,BUN156.2mg/dl,Na158mEq/L,Mg5.8mg/dl.心電図:陰性T 波,QTc 延長.心臓超音波検査:左室駆出率約20%.頭部CT,MRI 検査:特記事項なし.Li 中毒を疑い緊急血液透析を開始したところ,循環動態,呼吸状態悪化.人工呼吸器管理,カテコラミン投与,大量補液開始.入院2 日左室駆出率改善し,カテコラミンも漸減.入院時の血清Li 3.68mEq/L が判明しLi 中毒と確定.入院3 日循環動態安定,腎機能も改善し最終透析となった.入院4 日に抜管.肺炎や嚥下機能低下の改善を待ち入院22 日に紹介元へ転院.
【考察】Li は分子量が小さく,蛋白結合率も低く,重度の神経症状や腎機能障害,循環動態や意識が不安定であった本症例は血液透析の良い適応であった.文献的考察を交え報告する.

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