演題情報

学会・委員会企画

開催回
第62回・2017年・横浜
 

LAP陽性T細胞選択吸着材カラムの癌治療への応用

演題番号 : GI-10-2

寺本 和雄:1、遠藤 善裕:2、上田 祐二:3、小笠原 一誠:1

1:滋賀医科大学医学部病理学講座、2:滋賀医科大学医学部臨床看護学講座、3:JR大阪鉄道病院

 

癌患者の血液中には制御性蛋白質や制御性T 細胞等が増加し,癌免疫低下を引き起こしている.本研究はこれ等の蛋白質や細胞をカラムで除去することによる癌治療技術の開発を目的とする.
LAP(TGF-beta)を細胞表面に持つT 細胞に対する選択吸着材カラムで担癌ラット(WKAH/Hkm ラット/癌細胞KDH-V)の体外循環を行うと,腫瘍増殖の抑制が起き,生存期間の大幅延長や完全寛解が得られることが分かった.この体外循環によって末梢血中のT 細胞のLAP 陽性率が明確に低下することが確認されたが,この他,B 細胞や顆粒球についてもLAP 陽性率の低下が観察された.また,腫瘍内のリンパ球(TIL)についても,体外循環によってLAP 陽性率が大幅に低下することが確認された.さらに,体外循環治療後のラット脾細胞に関しては,in vitro 培養におけるインターフェロンーγ 産生能および抗腫瘍キラー活性(CTL 活性)が体外循環治療しなかったラット脾細胞に比べて明確に増大していることが分かった.この他,末梢血中の抗腫瘍細胞抗体の増加もフローサイトメーターで確認できており,これらが良好な治療結果に結びついていると考えられる.

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