演題情報

学会・委員会企画

開催回
第62回・2017年・横浜
 

抜針事故対策の現状と課題

演題番号 : GI-02-3

遠藤 ミネ子:1

1:三愛病院看護部

 

透析治療における医療事故の中で死亡に至る高次レベルの事故は抜針事故である.高齢透析患者の増加に伴い認知症患者による自己抜針の件数が増加している.過去の研究で重篤な事故の抜針事故割合は,平成12 年25.3%, 平成14 年31%, 平成25 年38.7% と年々増加している. また平成25 年の自己抜針の割合は平成12 年の1.5 倍になっている.増加傾向にある抜針事故の原因について平成19 年研究報告で山崎らは「原因のひとつに,経験したことのない事故については,充分な対策が取られていないことや,自施設で経験し対策が講じられた事故でも,スタッフが替りって行く中で経験が十分に伝承されず,危険な行為がいつしか繰り返されている.事故の経験が風化しないようなシステムと新人に対する継続的な教育が必要である」と警鐘している.同時に「抜針事故防止十か条」「抜針事故対応五か条」のポスターを作成し全国の施設に配布した.抜針事故防止への取り組みは継続的に行われてきた.しかし,抜針事故が減少しない現状からは,透析に従事する職員教育の在り方が問われている.日本腎不全看護学会では,医療事故発生時にセーフティマネジメント委員会が情報を収集し対策について,ホームページ上で会員に対し各施設において注意喚起するよう呼びかけている.今回,平成27 年1 年間の抜針事故に関する実態調査を6 施設に協力を得て実施した.その結果を基に,今後の抜針事故対策に対する課題について考察する.

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