演題情報

学会・委員会企画

開催回
第62回・2017年・横浜
 

我が国の血液透析患者における透析効率による年齢と性差の意味

演題番号 : GI-01-4

安田 香:1、神田 英一郎:2、菊地 勘:3、若杉 三奈子:4

1:増子記念病院腎臓内科、2:東京共済病院腎臓内科、3:下落合クリニック腎臓内科、4:新潟大学医歯薬総合研究科地域医療長寿学講座

 

【背景】透析患者では死亡率に男女差は認められず,一般住民で認められる女性の優位性が消失していることがDOPPS データを用いた研究で明らかになっている(Hecking M,et al.PLoS Med 2014).一般に女性透析患者のほうが透析効率の数字が良いのにもかかわらず,死亡率に男女差が認められないことは,透析効率と生命予後の関係が単純ではない事を示唆する.事実,透析量が一定量を超えると死亡のリスクが増大し,透析量と生命予後の関係は逆J 字カーブという報告がある(Chertow, et al.KI1999).特に体格が小さな患者(女性,老齢)にとって適正な透析量を反映していない可能性がある(Spalding,2008).
【目的】そこで本研究では,本邦における透析患者の年齢や性別による透析量の分布を明らかにし,また予後との関連を検討することにより,適正な透析量の指標を考察し,実際の臨床における透析患者の予後の改善を目指すものである.
【方法】性別,年齢ごとに各透析効率の分布を検討する.その後,透析効率の指標と患者の性別,年齢などの指標との交互作用を,Cox 比例ハザードモデルを用いて検討する.そして,交互作用が有意であった項目について層別化し,透析効率の指標と死亡の関係を検討する.
【予測される結果】日本の高い高齢化率(超高齢化社会)において,透析効率と予後について,性別・年齢別に詳細に検討した報告はこれまでなく,男女別や年齢別での検討により,それぞれに適した透析量を提示できる.特にこれまで適正に評価されていなかった女性や高齢者に対応することにより,生命予後の改善に寄与できる.

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