演題情報

教育講演 ベーシック

開催回
第62回・2017年・横浜
 

ファブリー病の診断 Up To Date

演題番号 : ELB-24-1

奧山 虎之:1

1:国立成育医療研究センター

 

ファブリー病は,ライソゾーム酵素であるα-galactosidase(GLA)の先天的欠損が原因となり,多臓器にグロボトリアオシルセラミド(GB-3)が過剰蓄積することにより発症する先天代謝異常症である.遺伝形式は,X 連鎖劣性遺伝であるが,ヘテロ接合体である女性は健常保因者の場合もあるが,ファブリー病を発症することも少なくない.診断は,男性と女性で異なる.男性の場合は,本疾患の原因であるアルファガラクトシダーゼの白血球中の酵素活性を測定することでなされる.女性の場合は,アルファガラクトシダーゼの活性が低くならないケースもあり,診断に苦慮することがある.最終的には,遺伝子解析が必要になる場合が多い.機能的な多型といわれるE66Q 多型も注意を要する.E66Q 多型を有するアルファガラクトシダーゼ活性は,正常に比してかなり低い活性値を有するが,ファブリー病を発症することはないとされている.ファブリー病と同様の症状を有していても,変異解析でE66Q 多型のみが検出された場合は,ファブリー病でない可能性もあるので,注意を要する.細菌の知見として,本疾患に得意的な蓄積物質のひとつであるLysoGB3 がE66Q 多型を有するケースでは全く上昇しないことから,LysoGB3 の測定が診断の一助となると考えられている.

前へ戻る