演題情報

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開催回
第60回・2015年・横浜
 

QOL維持を目標とした慢性疾患患者の1考察~病みの軌跡モデルを用いて~

演題番号 : P-1-222

横山 利香:1、東海林 ちえみ:1

1:北里大学病院血液浄化センター

 

【目的】A氏の「病みの局面」を明らかにし、患者理解を深める
【方法】看護記録、診療録より情報抽出し「病みの軌跡モデル」を用いた質帰納的分析
【症例】58歳、男性、元営業職。49歳:CKD、心不全、糖尿病を発症。56歳:Wegener肉芽腫症、HD導入。58歳:CKD憎悪、感染症でICU管理を含め約5カ月闘病し退院。
【結果・考察】A氏の闘病歴には、6つの病みの局面が前後していた。前軌跡、軌跡発症期は仕事優先で自己管理は不十分だった。HD導入を機に早期退職し、これまで自業自得と反省し、生活スタイルを見直した(編み直し)。急性期・安定期・不安期を経て、クライシス期をICU管理し、その後「病気の治癒は望めない、いつ死ぬか分からない病気と付き合いながら好きなことをしたい」と苦痛緩和、制限の緩い食事管理等を希望する。A氏は、いずれ訪れる死を意識しつつ限られた条件の中で、QOL維持を目標とした。それは、単に疾患や状態を受容する過程ではなく、これまでの個人の生活史や価値信念に影響を受けた「病みの軌跡」と考えられた。

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