演題情報

口演

開催回
第60回・2015年・横浜
 

透析患者の麻酔と周術期心血管イベント

演題番号 : O-1236

沼澤 理絵:1、中尾 康夫:1、久木田 和丘:2、目黒 順一:2、米川 元樹:2、川村 明夫:2

1:(社)北楡会札幌北楡病院麻酔科、2:(社)北楡会札幌北楡病院外科

 

全身麻酔手術における透析患者の周術期心血管イベント(Perioperative cardiovascular events:以下PCE)の実態を調査した。
【対象と方法】最近4年間の麻酔症例(腹部164例、骨関節末梢血管308例、その他71例)を後向調査した。麻酔導入から術後7日以内に心血管イベントが発生した群をPCE群として非発生群(non-PCE群)と背景や術前状態を比較した。
【結果】全543例中、PCEは42例(7.7%)に発生していた。内訳は、切迫心停止1例、異常低血圧21例、急性心筋梗塞4例、危険な不整脈8例、心原性肺水腫8例であった。腹部外科手術、緊急手術、虚血性心疾患の既往はPCE発症の独立した危険因子と考えられた。オッズ比はそれぞれ3.03(1.53-6.00)、3.02(1.41-6.45)、3.60(1.83-7.10)であった。
【考察】透析患者は心不全の原因となる構造的、機能的な心疾患を高率に合併しており、麻酔の影響が加わることで周術期の循環は不安定となる。虚血性心疾患の既往は、発症時期にかかわらずPCEの高リスク因子と考えられる。

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