演題情報

口演

開催回
第60回・2015年・横浜
 

後腹膜リンパ節郭清術後に両側腎梗塞をきたし血液透析導入となった一例

演題番号 : O-1234

瀬野 真文:1、木谷 昂志:1、渡邊 乃梨子:1、田原 秀一:2、上田 崇:2、草場 哲郎:1、中西 弘之:2、中村 晃和:2、玉垣 圭一:1

1:京都府立医科大学附属病院腎臓内科、2:京都府立医科大学泌尿器科

 

【症例】20代,男性
【経過】左精巣腫瘍Stage ⅢAに対して高位精巣摘除術および術後化学療法を行い,その6か月後に後腹膜リンパ節郭清術を施行した.両側腎動脈は全長にわたり腫瘍内に埋没しており,剥離に難渋したが両側とも温存しえた.術前の腎機能は正常であったが,術直後より乏尿となった.腎後性など他の要因を除外し,術後2日目に腹部造影CTで左腎動脈近位の閉塞と右腎動脈の口径不整および皮質の広汎な造影不良を認めた.同日,両側腎動脈に経皮的腎動脈形成術を施行し,ウロキナーゼの選択的腎動脈内注入療法を開始した.しかし乏尿は改善せず血液透析を開始し,その後も離脱は困難であった.
【考察】後腹膜リンパ節郭清術の合併症として腎梗塞の報告は散見されるが,両側に発症する症例は稀である.腎動脈とリンパ節との間に高度の癒着を認める際は,郭清術後の腎血流障害が惹起されやすいと考えられ,その早期発見や管理が一層重要である.

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