演題情報

口演

開催回
第60回・2015年・横浜
 

悪性リンパ腫との鑑別が困難な粟粒結核を呈した透析患者の1例

演題番号 : O-1169

松木 久住:1、松本 優子:1、河﨑 智樹:1、赤澤 政信:1、久山 環:1、前田 益孝:1

1:JAとりで総合医療センター

 

【症例】79歳,女性.
【主訴】発熱.
【既往歴】肺結核.近医にて血液透析中.
【現病歴】2週間持続する発熱の精査目的にて当院紹介入院となる.身体所見上は特記すべき所見なく,入院後検査で汎血球減少,プロカルシトニン高値,sIL-2Rの著明な上昇(8120U/mL)に加え,胸部CTで両側肺野のびまん性粒状影を認めた.抗菌薬にても病勢の改善はなく,各種培養も陰性だったため,粟粒結核として抗結核薬治療を開始したが治療効果は得られなかった.このため悪性リンパ腫に対する化学療法を追加したが治療の甲斐なく永眠された.生前に施行した骨髄生検では悪性リンパ腫を示唆する所見はなく,乾酪性肉芽腫を同定した.さらに骨髄血の抗酸菌培養よりMycobacterium tuberculosisが検出され,粟粒結核と診断した.
【考察】本症例は最終的に粟粒結核と診断したが,血中sIL2-R濃度が著明高値を示すなど悪性リンパ腫との鑑別が困難であった.透析患者においては血中sIL-2R濃度が高値を示す傾向にあり,示唆に富む症例と考え報告する.

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