演題情報

口演

開催回
第60回・2015年・横浜
 

内シャントPTA施行後に血腫の形成とともに高度な皮膚裂傷をきたした血液透析患者の1例

演題番号 : O-0538

藤岡 勇人:1、山崎 秀憲:1、掛下 幸太:1、小池 勤:1、供田 文宏:1、井上 博:1、富澤 岳人:2、山下 昭雄:3

1:富山大学第二内科、2:富山大学放射線診断・治療学講座、3:富山大学第一外科

 

【症例】77歳、女性
【経過】20年前から、関節リウマチのため副腎皮質ステロイドを連用し、皮膚は菲薄化していた。12年前腎不全のため血液透析を導入され、以降左前腕内シャントの血栓性狭窄と閉塞を繰り返していた。今回、再閉塞した内シャントに対してPTAを施行したが、閉塞解除のために静脈穿刺に加えて左上腕動脈への穿刺も要した。手技終了時に動脈穿刺部周囲の皮下血腫を認めた。用手圧迫による止血を試みたが、血腫は急速に拡大し左前腕急性コンパートメント症候群を併発した。3時間後には血腫は更に拡大し、15cmの皮膚裂傷が生じた。その後、緊急手術で止血、血腫除去と皮膚縫合がなされ、コンパートメント症候群は改善し、後遺症を残すことなく治癒した。
【考察】本例は、長期間の透析後に生じた高度な血管硬化に加えて血管周囲の組織が疎であったことが血腫拡大の要因となった。また、脆弱な皮膚・皮下組織のために血腫拡大で皮膚が容易に離開した。

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