演題情報

学会・委員会企画

開催回
第60回・2015年・横浜
 

腹膜透析を増加させるための方策

演題番号 : GI-01-5

中山 昌明:1

1:福島県立医科大学附属病院腎臓高血圧内科

 

今世紀になりPD治療にもいくつかのイノベーションがもたらされ、PD療法の課題が克服されつつある。中性化透析液などの生体適合性の高い透析液が導入されたことで、腹膜劣化が抑制され、さらに包括的な治療対策により被嚢性腹膜硬化症の発症低下も報告されている。また、併用療法が実践されるようになり、残腎機能低下例でも安定した治療管理が可能となった。現在のPD療法の安全性や安定性は、90年代までのPDと比較して大きく改善されたと言える。
一方、高齢化が進むわが国では、末期腎不全医療においても在宅医療の必要性が高まり、PDによる社会的貢献に対する期待はふくらんでいる。しかしながら何故かPDの普及は進んでいない。この理由は複合的であることは明らかだが、PD普及に関しての海外-欧米と本邦の顕著な違いを考えた場合、日本のPD低普及の主因は、PDを運用するシステム不全が大きく関わっているように思える。医療者に対するPD教育、実際の患者管理、治療法の体系化など、国内におけるPD治療全般に亘る標準化は十分にすすんでいるとは言えない。この整備はPDを広く普及させるための土台であり、解決すべき喫緊の課題と言える。
本発表では、国内アンケート調査を基に、PDを普及しやすくするための方策をシステム論的な観点で議論する。

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