演題情報

シンポジウム

開催回
第60回・2015年・横浜
 

再狭窄病変への挑戦~ステントの適応と開存率~

演題番号 : SY-09-7

山本 裕也:1、中村 順一:1、中山 祐治:1

1:大阪バスキュラーアクセス天満中村クリニック

 

【はじめに】経皮的血管形成術(PTA)は短期に再狭窄を起こす症例も多く、頻回の治療になれば患者や医療経済への負担は少なくない。また、2012年4月よりシャントPTAは3ヶ月に1度しか保険請求ができなくなったことも鑑みて、PTAによる開存期間の延長がより求められる。短期再狭窄症例に対してはステント留置術が日常臨床でも使用されている。今回、VAに対するステント留置の適応と開存成績について文献的考察と自施設のデータや症例をもとに報告する。
【ステント留置の適応と開存成績】 バスキュラーアクセスの作製と修復に関するガイドラインでは、バルーンPTA後3か月以内に再狭窄をきたす状態が頻回におこるものを相対的適応として明記されている。VA領域におけるステント留置部位は、上腕橈側皮静脈、上腕尺側皮静脈、上腕静脈、Cephalicarch、鎖骨下静脈、腕頭静脈などで非穿刺部が対象になると考えられる。ステントの開存成績はPTAと比較して良好であるという報告が多数であるが、比較的早期にステント内狭窄が発生し、PTAを繰り返す症例も少なくない。自施設の検討ではステント留置前の狭窄病変の性状がステント留置後の再狭窄進展に影響していることを報告した。つまり、Negativeremodelingtypeの狭窄病変はステント留置後の成績は比較的良好であるが、内膜肥厚をともなう狭窄病変は早期にステント内狭窄が発生し、成績が不良な場合が多い。よって、ステント内狭窄の進展を抑制するための手段が求められるが現状では有用なものは見出されておらず今後の検討課題である。
【まとめ】ステント留置はVAにとって有用性が高いデバイスであり、本邦の現状ではステント留置以上の開存期間延長を望めるデバイスは存在せず、その役割は大きいと考える。ステント留置の際にはその効果を最大限に発揮できるように考慮する必要がある。

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